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【大リーグ】岩村が90日ぶりのメジャー復帰 7番三塁で即先発、2四球2010年9月15日 紙面から 【カンザスシティー=ジョン・シェイ】岩村がメジャーの舞台に帰ってきた!! パイレーツを解雇されてアスレチックスと契約した岩村明憲内野手(31)は13日、チーム合流即、ロイヤルズ戦に「7番三塁」で先発。2四球を選んで1得点するなど2打数無安打ながら、3−1でチームの勝利に貢献した。パイレーツで6月15日のホワイトソックス戦に出場して以来90日ぶりのメジャー復帰に、岩村は「グラウンドに立てたことに感謝したい」と感慨に浸った。 ヤクルト、そしてレイズで慣れ親しんだおなじみの背番号「1」が緑色のユニホームを身にまとい、帰ってきた。 2回に四球を選ぶと、リードで相手先発ホチェーバーを揺さぶり、ボークで二進。中堅の失策で貴重な2点目のホームを踏むと、ベンチでは新しい同僚たちが笑顔のハイタッチで迎えた。 「楽しかったけど、疲れた。メジャー? やっぱりいいよね。グラウンドに立てたことを感謝したい。3カ月マイナーでやってきたことが報われた」。マイナー生活で真っ黒に日焼けした岩村が相好を崩した。4回も選球眼の良さを発揮。二つ目の四球を選んだ。ゲレン監督は「日本では三塁でゴールデングラブ賞も獲得した名手。経験豊富で基礎もしっかりしているし、非常にいい打撃をしてくれると思う」と高い期待を寄せた。 6月にマイナー降格してからは出塁率にこだわり4割4厘。3Aのシーズンが終了してパイレーツから解雇されたが、高出塁率を重視することで知られるアスレチックスの名GM、ビリー・ビーン氏の目に留まった。 アスレチックスのチーム事情も追い風になった。正二塁手エリスは今季で2年契約を満了。今季は打率2割7分4厘、3本塁打、38打点と不振だったため、来季の球団オプションは破棄される見込みだ。さらに、腰痛で今季絶望の正三塁手クーズマノフとの契約も今季限り。岩村がこなせる二塁と三塁がともに空席になる可能性が高い。 オフは巨人やヤクルトも争奪戦に参加すると伝えられる岩村だが、今季残り19試合のプレー次第では、来季のメジャー残留も視野に入る。「プレーオフには出られないけど、やれるだけのことはやりたい」。信条とする“何苦楚(なにくそ)魂”で、最後まで全力を尽くしていく。 (サンフランシスコクロニクル紙記者)
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