阿久根市長リコールの署名提出、年内にも住民投票

　鹿児島県阿久根市の竹原信一市長のリコール（解職請求）を目指す市民団体「阿久根市長リコール委員会」は１５日、有権者から集めた署名を市選挙管理委員会に提出した。リコール委は、請求に必要な有権者の３分の１（約６７００人）を上回る１万３６４人の署名を集めたとしている。

　市選管の審査などを経て署名数が確定すれば、年内にも市長解職の是非を問う住民投票が実施される見通し。住民投票では過半数の賛成で市長は失職し、５０日以内に出直し市長選が行われる。竹原市長は出馬を明言している。

　署名提出後、リコール委の川原慎一委員長は「間違いなく住民投票は実施される。市長解職の必要性を市民に分かってもらえるよう努力を続ける」と話した。

　竹原市長は１５日午後に記者会見するとして取材に応じなかった。副市長に選任された仙波敏郎氏は「たくさんの人から厳しい意見があったと感じている。市政に関する市民への報告が足りなかった」と記者団に語った。

　リコール委は「市長の市政運営は独善的」などとして８月１７日に署名集めを開始。地方自治法の規定では今月１７日まで署名を集められたが、市民から「早期解職を実現するため、早く署名を提出してほしい」との意見が多数寄せられ、提出時期を早めたという。

　竹原市長は６月の定例議会を開かずに職員のボーナス半減や市議報酬の日当制導入などの専決処分を繰り返し、伊藤祐一郎知事から２回にわたって議会を開くよう是正勧告を受けた。

　８月に約４か月ぶりに臨時議会が開かれたが、例年９月上旬に開かれる９月定例議会が招集されておらず、市政の混乱が続いている。

（2010年9月15日13時49分  スポーツ報知）

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