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「甘いにおい」度を過ぎると「苦痛」認定

 京都市の製菓会社「石田老舗」の工場(08年に移転)周辺に住む17人らが、もなかや焼き菓子の甘いにおいなどで苦痛を受けたとして同社と市に計2100万円の損害賠償を求めた訴訟で、京都地裁は15日、においなどの被害を認め、同社に約280万円の支払いを命じる判決を言い渡した。市への請求は棄却した。

 甘いにおいを原因として賠償責任を認めたのは異例。判決理由で杉江佳治裁判長は、甘いにおいに対する不快感は個人差が大きいとした上で「短期間であればともかく、長期にわたり継続した場合はかなり苦痛と認めるのが相当」と指摘。その上で「工場の騒音や臭気は受忍限度を超えていた」と述べた。

 住民側は、あんこなどのにおいが付くため洗濯物などを干せず、窓も開けられなかったと主張、頭痛など健康被害も訴えていた。操業を放置したとして市の賠償責任についても認めるよう求めたが、杉江裁判長は「是正のため行政指導を継続的に行っていた」として請求を退けた。

 同社は京都市南区で05年2月、作業面積約850平方メートルの工場の操業を開始。建築基準法で同面積が50平方メートルを超える工場を建てられない区域だったが、08年6月まで操業を続けた。

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