切断遺体の発見から半年
切断遺体の発見から半年 09/15 19:14

博多湾で福岡市の女性会社員の切断された遺体が見つかった事件は、犯人の逮捕に至らぬままきょうで半年が経ちました。

交友関係を中心に進められた捜査は難航し、警察は、場当たり的な犯行の可能性も視野に入れています。

今年3月から翌月にかけて、福岡市の会社員・諸賀礼子さんの切断された遺体が、博多湾の4か所で相次いで見つかった事件。

遺体を切断するという残忍さから、警察は当初、強い怨恨が背景にあるとみて、交友関係を中心に捜査しました。

しかし、事件につながる有力な手がかりは得られていません。

諸賀さんの遺体が、いずれも博多湾で見つかっていることから、捜査関係者は、犯人が遺体を遺棄したのも沿岸部ではないかとみています。

しかし、現在も犯行現場の特定にはいたっていません。

殺害現場や遺体を捨てた現場を特定できれば、何らかの物証が残されている可能性があります。

しかし、いまだに分かっていないことが、捜査が難航する原因のひとつとなっています。

これまでに見つかった諸賀さんの腕時計や遺体が入れられていたポリ袋からも、犯人にはつながりませんでした。

警察は、これまでに捜査員延べ7,000人を投入。

事情聴取した関係者は3,500人に上ります。

その対象は、諸賀さんの仕事上の取引先、通っていたゴルフスクール、訪れたことのある飲食店にまで及んでいます。

しかし、いつも通り勤務先を退社した諸賀さんが、翌日の朝に行方不明となるまでの足取りは見えてきません。

自宅には普段、持ち歩いているバッグが残されていたことから、警察は、ここから顔見知りに連れ出されたという見方を強めました。

しかし、現在は、描いた事件の構図を白紙に戻し、場当たり的な犯行も視野に捜査しています。

遺体発見から半年。

警察の地道な捜査が続いていますが、殺害現場や犯人像など、事件の核心に迫る手がかりはいまだ浮かんでいません。