先週末、今年もあの事件のことが話題に上ってましたね。
もう9年も経つとのことですが
今でも鮮明にその時のことを覚えています。
2001年9月11日の夜、23時過ぎに家に帰ってTVをつけたら
繰り返し映し出されていたのが
ビルに突っ込む飛行機のシーンと
そのビルが崩れ落ちていくシーンの映像。
逃げまどう人々の姿と合わせ
映像の中のあまりにも非日常的な光景に、
大変驚きながらも
現実味が湧かなかったことを覚えています。
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また、この日が印象深いのには
もう1つ理由があります。
その翌日の9月12日、
いつもより早めに出勤したところ
なぜか会社の入り口の扉の鍵が壊れていて
社内へ中に入れない事態が発生!!
「なんでまた、よりにもよってこんな時に!」
とあせりつつ鍵屋さんを呼びましたが、
来てくれるまでが長くて。
その間にも始業開始の9時は刻一刻と迫り、
スタッフも次から次に集まってきた。
とりあえず、扉の前の狭いエレベーターホールで
数十人相手に朝礼を始めた光景を
克明に覚えています。
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その朝の時点でテロと確定していたかどうかは
思い出せませんが、
尋常ならざる事態が起こっていることは認識していました。
次の瞬間、頭に浮かんだのは
マンハッタンに多数いるであろう
僕達の携帯を借りている人達のこと。
「この後多発するであろう延長や紛失の事態に
テレコムスクエアはどう対処するか?」
・・・まだ不確実で限定的な情報しかなかった中、
僕らはエレベーターホールで
「一切の延長料金をいただかない」
という方針を決めました。
事実、この事件の後しばらく飛行機は運航されず
多数のユーザーの方々が帰国できない事態となったため
レンタル携帯の延長が多数発生しましたが、
当初決定通り
全て延長料金をいただかない形で対応しました。
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後日知ったのですが
旅行会社さん等旅行業界各社も
この事件に関する様々な配慮・考慮を行っていたとのこと。
しかし、当時の僕らは
「他社がどう対応するか」を一切考えずに
ただ自分達の信念に基づいて
意志決定を下しました。
ここに既に、TSWayの源泉がある。
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本来、レンタル業は
ユーザーがその品物を使ったかどうかに関わらず
料金が支払われるもの。
レンタルビデオは、見なくてもお金を取られるし
レンタカーも、乗ったかどうかは料金に関係ない。
その考え方からすると、レンタル携帯電話も同様ですが
僕達は、この9.11事件の時に
この考え方にのっとった対応をしなかった。
この時、僕達の提供しているサービスの本質を
問われたように思います。
『僕らが生み出している価値とは、一体何なのか?』
『僕らの会社は、一体何によって生かされているのか?』
・・・これらの根源的な問いを問いただしていくことで、
社会貢献などとはまた違ったテレコムスクエアの存在理由を
見出していきたいと思っています。