哨戒艦沈没:バブルジェット効果を裏付ける生存者の証言

 哨戒艦「天安」沈没事件の「合同調査結果報告書」は、同事件の生存者58人の生々しい証言が掲載され、目を引いている。生存者の大部分が「ドン」「ズドン」という爆発音を聞いており、また多くの人が、爆発音と共に停電が発生し、体が30センチ-1メートルほど浮き上がった後、右側に転倒した、と証言した。さらに41人の生存者は、「油のにおいがした」と証言し、50人は骨折や打撲、捻挫(ねんざ)などのけがを負っていたことが判明した。

 患者の状態について研究した韓国科学技術院(KAIST)のシン・ヨンシク博士や、かつて水中爆発を経験したイギリスの調査班は、「バブルジェット効果が発生すれば、衝撃や圧力波によって、乗組員は骨折、裂傷、打撲などのけがを負うことがある。『天安』事件の生存者たちは、バブルジェット効果について証明できる証拠になる」と話した。

 攻撃を受けた当時の状況について、甲板兵は「左舷の監視任務を行っていたところ、突然『ドン』という音が発生し、同時に体が1メートル浮き上がり、床に落ちた。火薬のにおいはせず、水柱や炎も見えなかったが、顔には水滴が付いた」と証言した。

 また、操舵兵は「音が非常に大きく、今でも思い出す。転倒してどこかにぶつかり、北朝鮮の魚雷にやられたのではないかと思った」と語った。

 一方、ペンニョン島の海岸詰所に勤務していた海兵隊の兵士二人は、「幅20-30メートル、高さが100メートルほどの白い閃光(せんこう)が見えたかと思ったら、2-3秒後に消滅した」「4-5キロほど離れたところで、白い炎が周りに広がり、すぐ消滅した」と話した。こうした証言は、ポリグラフ検査により、真実であることを確認し、証拠として採用した。

張一鉉(チャン・イルヒョン)記者

【ニュース特集】哨戒艦「天安」沈没

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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