民主代表選:菅首相、党員選圧勝も議員選辛勝

 菅直人首相は14日、民主党代表選に勝利後、「ノーサイド」を強調した。試合が終われば敵も味方もないというラグビー用語だ。しかし選挙番組に出演していた政治評論家らは「日本の政治はラグビーではない」と主張した。選挙では菅首相が勝利したが、小沢一郎前幹事長を完全に抑えることはできなかったということだ。

 選挙結果だけを見れば菅首相が圧勝したかのように見える。有効ポイント1212ポイントのうち721ポイントを獲得。60%の支持を得た。「反小沢」の世論を反映した党員・サポーター投票で圧勝した結果だった。党員・サポーター投票では実に198ポイント上回った。一般党員と支持者の圧倒的な支持を確認したという点は、今後の大きな支えになるだろう。

 劣勢が予想された国会議員投票でも小沢前幹事長より6人多い206人の支持を得た。この点も党内の力の中心を「反小沢」陣営に引き寄せることになる見込みだ。菅首相は約3カ月前、小沢前幹事長と鳩山由紀夫前首相の同時辞任による漁夫の利で首相になったが、今回は真っ向勝負を通じて首相再任に成功したことから、政権運営に弾みがつく見通しだ。

 しかし今回の代表選を通じて分かったことは、依然として前途多難だということだ。日本の政治は議院内閣制であるため、政治力は本質的に国会議員の数で決まる。議員投票で200人が小沢前幹事長を支持したことについて一部の評論家は「菅首相はリーダーシップを確立できず、党内の反対派200人を確認した」と指摘した。7月の参議院選の大敗で党外の敵に圧倒され、今回の選挙で党内の敵を確認したということだ。

 路線面では、菅首相は「財政再建」、小沢前幹事長は「歳出拡大」を主張した。そのため日本のメディアは、2011年度の予算審議の期限である来年3月に注目している。反対派200人が菅内閣の予算案を反対するかもしれないからだ。菅首相はこれを克服するため、政策を修正し、内閣に小沢陣営の人物を起用する可能性もあるが、この場合は参議院を掌握している野党を説得させることはできない。

 こうしたことから日本のメディアでは「3月総選挙説」が浮上している。来年の3月の予算政局を経て、内閣が崩壊し、衆議院選挙を行われ、政局がリセットされる可能性があるということだ。野党の自民党は最近、早期総選挙を睨み、大衆に人気のある新人議員を中心に党のポストを再編した。

東京=鮮于鉦(ソンウ・ジョン)特派員

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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