男子無差別級で金メダルを獲得した上川大樹=東京・国立代々木競技場
「柔道世界選手権最終日」(13日、代々木第一体育館)
またも新星が誕生した。初出場の上川が一気に頂点へ駆け上がった。決勝の相手は、男子100キロ超級で3連覇したリネール。延長でも決着がつかず、旗判定にもつれこんだ末に2‐1で勝った。「何度も攻められて…(相手の)青の旗が上がると思ったら、白が多かったので」と、本人もびっくりの優勝だった。
技には定評がありながら、精神面が課題だった。代表合宿では篠原監督に散々しかられ「怒られて強くなった。勝因?きょうは気持ち」と胸を張った。全日本すら制したことのなかった男が、いきなり世界王者。「宝くじでも買っておけばよかったですかね?」とおどけてみせた。
(2010年9月13日)