菅首相721ポイント、小沢氏491ポイント。注目の民主党代表選は恐ろしいまでの“大差”がついた。菅氏はこれまで通り、「終わればノーサイド」を宣言。小沢氏は「一兵卒で頑張る」と挙党態勢をアピールしたが、「そんなわけない」というのが大方の見解だ。
特に今後の「待遇」が注視されるのは、代表選で小沢氏当選へ獅子奮迅の働きをみせた「小沢ガールズ」の面々。菅氏への支持に回ったガールズもいたが、最後まで“操”を守った“センター”の谷亮子参院議員(35)や“小沢氏命”の田中美絵子衆院議員(34)らはかなり寒い。
「党が挙党一致で頑張っていくという姿勢でスタートしているので、新たに前進していく」(谷氏)「(敗因を)しっかり総括して見つめ直していかないといけない。私の地元(石川県)では(党員・サポーター票で)勝っていたが…」(田中氏)。ともに前を向いたが、落胆の色は隠せない。
その行く末を、政治アナリストの伊藤惇夫氏は「『挙党一致』と菅氏はいうが、あり得ない。消費税の問題にしろ、政治主導の面にしろ、菅氏と小沢氏の主張は違いすぎるし、関係修復は難しい」と分析する。
つまり両者間の遺恨は消し去りがたく、敗れた側が人事で冷遇されるのは必然。とりわけ小沢氏が当選なら、『スポーツ大臣』もあり得たのではないかという勢いだった谷氏は微妙な立場だ。「両立」を掲げた柔道も、世界選手権でみためざましい若手の台頭で、居場所は現状ないに等しい。
そして、小沢氏の勝利だったら、リアルに大臣の可能性があった“地上最強ガールズ”田中真紀子衆院議員(66)も「現職の首相を倒すのは大変なこと。小沢さんだからあそこまでいけた。いい選挙だったんじゃないですか」と静かにまとめるしかなかった。
それでも、名前や選挙地盤のあるガールズはまだいい。実際には選挙に弱い議員が多く、次の選挙では「勝てる候補」という旗印のもと、公認剥奪もささやかれる。野党が騒ぐ「衆院解散」となったとき、小沢ガールズも解散の危機を迎える。