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菅陣営、安堵も挙党態勢に不安…小沢陣営「完敗」に落胆

民主党代表に再選され、記者会見する菅首相
民主党代表に再選され、記者会見する菅首相
Photo By 共同

 民主党内を二分した決戦は14日、予想外の大差で終止符が打たれた。苦杯を喫した小沢一郎前幹事長陣営。自信を持っていたはずの国会議員票でも菅直人首相を上回れなかった「完敗」(陣営幹部)に、落胆の色は隠しようがない。大差の勝利に菅陣営は安堵感が広がったものの、今後の「挙党態勢」構築には不安をのぞかせる。

 「私の力が及ばず、何の役にも立てなかった。おわび申し上げたい」

 臨時党大会終了後、国会内で開かれた小沢陣営の集会で、鳩山由紀夫前首相は深々と頭を下げた。集まった国会議員約120人は一様に沈うつな表情。小沢氏のほか、輿石東参院議員会長や山岡賢次選対事務総長、三井弁雄国対委員長代理が次々とあいさつに立ったものの「挙党態勢」の言葉は最後まで聞かれずじまい。集会は10分あまりで終わった。

 会場では下馬評より小沢氏が“善戦”した党員・サポーター票が300小選挙区ごとの総取り方式のため「菅氏に有利に働いた」との不満も。小沢氏に近いベテラン議員は「選挙はけんかだから。挙党一致なんてうまくいくわけがない」と恨み節をぼやき、党内に生じた亀裂の深さをうかがわせた。

 小沢氏に投じた参院議員は、国会議員票の敗因について「『隠れ小沢支持』が実はいなかったことが明らかになった」と陣営幹部の読みの甘さを批判。「勝ち馬に乗る心理が働き、雪崩現象のように傾いたのだろう」と冷静に分析した。

 祝勝ムードに包まれた菅陣営。選挙期間中、1年生議員に菅氏支持への働き掛けを続けた玄葉光一郎政調会長は「国会議員票でも上回った意味は大きい。思っていたよりも取れた」と強調した。

 一方、応援弁士として活躍した蓮舫行政刷新担当相は「非常にバランスが良い数字だ。あらためて挙党一致でやっていかなければならないと思った」。

 実際、小沢氏が200人の国会議員票を獲得した事実を重く受け止めるべきだと戒める陣営幹部は少なくない。祝勝会で、あいさつに立った江田五月選対本部長は苦言を呈した。「『勝った、勝った』と鼻が高くなれば大間違いをする。国会議員はかろうじて菅政権で行こうとみんなで決めた」

 前原誠司国土交通相は「全員野球の態勢をつくってほしい」と早速、菅氏に注文を付けたが、14日間の激闘で広がった両陣営の溝を埋めるのは容易でない。

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