菅直人首相は5日のNHK討論番組で、日本周辺海域での中国海軍の活動活発化を踏まえ、南西諸島への自衛隊配備について「一つの検討課題だ」と述べ、前向きな考えを示した。北沢俊美防衛相が積極姿勢を示しており、防衛省は2011年度予算概算要求に調査費を計上した。
一方、民主党の小沢一郎前幹事長は日中関係に関して、「一番問題なのは尖閣諸島。歴史上も尖閣諸島が中国の領土になったことは一度もない」と強調。小沢氏は親中派で知られるが、「日韓、日中関係は日米関係に次いで重要だ」とも語り、米中両国と等距離外交を行うべきだとする「正三角形」論を修正した。米国内にある小沢氏の外交スタンスへの反発を和らげる狙いとみられる。
[時事通信社]