三井不動産などが計画を策定しているマツダスタジアム（広島市）周辺の開発事業で、米会員制ディスカウントストア（ＤＳ）コストコ・ホールセールの日本法人、コストコホールセールジャパン（川崎市、ケン・テリオ社長）が出店を検討していることが13日、分かった。景気低迷で遅れていた事業が動き出す可能性が出てきた。

　コストコは世界各国で食料品や衣料品、ガーデニング用品などを扱う会員制のＤＳを展開。日本では首都圏や北海道、兵庫県、福岡県に計９店舗を構える。かねて広島県内での出店候補地を模索していた。

　出店計画の詳細が固まれば三井不動産側が土地を所有する広島市側に計画を伝えるもようだ。

　広島市は2008年４月、マツダスタジアム周辺の開発事業者として三井不動産を中心とする事業者グループを選定。スポーツ用品店やスポーツ施設などの集客施設を誘致し、09年春に開業した球場周辺の活性化につなげる予定だった。

　だが、08年秋のリーマン・ショックによる景気低迷で飲食、物販などのテナント誘致が難航。09年２月に三井不動産側が事業計画提出の延期を広島市に申し出ていた。