通貨偽造同行使罪に問われた小国町上田、元会社員、北里幸樹被告(48)に対する裁判員裁判の初公判が30日、熊本地裁(柴田寿宏裁判長)であった。北里被告は起訴内容を認めた。検察側は懲役3年を求刑、弁護側は執行猶予付き判決を求め結審した。判決は31日。
検察側はパチスロやネットオークションの商品代金を払う目的で偽札を作ったと指摘。「色の薄さを調整するなど犯行が発覚しないよう本物に近い偽札を作ろうとしていた」と主張した。弁護側は「被告は軽度の精神発達障害で金銭管理に問題があった。支援体制を作れば再犯防止は可能」と訴えた。
起訴状によると、北里被告は5月1~5日ごろ、自宅でカラープリンターを使って千円札32枚を偽造し、同月7、8日にコンビニ店員や郵便事業会社職員に計14枚を使ったとされる。
毎日新聞 2010年8月31日 地方版