熊本市は30日、集金した滞納市民税などを着服していた非常勤嘱託職員の山田勲納税指導員(64)を、業務上横領容疑で熊本北署に刑事告訴した。また今月5日付で解職処分にしたと発表した。
市納税課によると、7月中旬に着服問題が発覚後、山田指導員への事情聴取や集金領収書チェックの結果、06年10月~今年4月に滞納者11人から25回に渡って計約64万円を着服していたことを確認した。パチンコなどの遊興費に使ったほか、一部は着服分の補てんにも回していた。本人は被害弁償する意向を示しているという。
山田指導員は、集金に使う複写式の領収書つづりのうち、滞納者に渡す領収書と市に残す領収書控えに別の数字や滞納者名を記入する手口で着服していた。同課は、確認された以外にも疑わしい領収書が100枚近くあるとして精査を続けるとともに、改ざんができない領収書つづりに変更することなどを検討している。【笠井光俊】
毎日新聞 2010年8月31日 地方版