真っ黒に日焼けしたハニカミ顔は、どことなくお父さん似? 大会前日の13日に練習ラウンドをした秋山はグリーンの攻略を今大会のカギに挙げ、日没寸前まで練習グリーンに居残った。
「パッティングは今年のテーマなんです。今まで、あと1打でカットラインに残れなかったりすることが多かったから」
日本の学校でいうと、中学2年生。小学校入学時からインターナショナルスクールに通っており「夢? 日本人が出てくるときは日本語ですけど、それ以外は英語です。あ、自分の将来について考えるとき?(笑) 頭の中は英語です」と照れくさそうに笑うバイリンガルだ。
ゴルフ好きの父と「少しでも一緒にいたいから」と入学直後からクラブを握った。現在、英語脳で抱いている夢は「プロゴルファーになること」。その夢を聞き、プロアスリートの大先輩・父は「プロは厳しい」と短く深いアドバイスを送ったという。
そんな秋山を強く刺激しているのは、7月のステップアップツアー「ANAプリンセスカップ」でプロを相手に優勝した同学年の高橋恵(14)=長野・佐久長聖中2年=だ。ジュニアの大会で知り合い、小学4年時からの友だちという2人。だが、ともに「私も置いていかれたくない。同学年の仲間で1番になりたい気持ちがある」というライバル心がある。
高橋は出場しないが、コース近くに住んでいるため、この日の秋山の練習ラウンドに参加。秋山は「浅間山からの芝目があるから、注意が必要」など難グリーン攻略の貴重な情報をもらった。
「目標はパープレーです。今まではホークスの調子が良いと、私のスコアも良かったりしているので、今回は私が好スコアで逆に応援したい」
父親が戦うペナントレースの行方を左右する勝利の女神となれるか−。(櫃間訓)