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押尾被告、マリア様に誓った…見殺し否定 (2/2ページ)

2010.9.14 05:05
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押尾被告、マリア様に誓った…見殺し否定
神に無罪を誓った押尾学被告。弁護側の質問には積極的に心臓マッサージの型を披露するなどしたが、検察側の尋問には「わかりません」を連発した=2009年12月撮影【フォト】

 計8回の公判で1日だけ設定された被告人質問。主張することを許された押尾被告は、元俳優の“演技力”を発揮し、身振り手振りをまじえて完全無罪を訴えると、最後は神に慈悲を求めた。

 弁護側から「田中さんが亡くなったことについてどう思うか」と尋ねられると「自分がそばにいながら助けることができず、悔やんでいます。ただ、私は見殺しにすることは絶対にしていません。毎日、冥福を祈っています」と答えた。

 弁護側が「どう祈っているのですか」とたたみかけると、「私はキリスト教なので、イエス様とマリア様に犯した過ちや、今までやってきたバカなことのお許しを求めたり、田中さんのことを悔いたりしています」と続けた。

 左肩から二の腕にかけてマリア様のタトゥーがあるという押尾被告。10日の第5回公判で、香織さんの母親が「冥福を祈る気持ちが何も感じられません。私たちは、はがき1枚も受け取っていません」と証言しているにもかかわらず、後悔の言葉を口にした。

 公判では、香織さんにMDMAを譲渡したとする麻薬取締法違反罪について、弁護側の質問に「(香織さんは)10代のころからあらゆるクスリをやっていた」と悪いイメージを植え付けた。

 さらに、事件当日の昨年8月2日午後2時半前後に香織さんから「マー君、新作の上物があるから使おうね」と電話があったと証言し、MDMAは香織さんのものだと主張。今月6日の第2回公判で、同被告とのドラッグセックスを証言した元交際女性2人について、MDMAの使用を完全否定した。

 一方、香織さんに送ったメール「あれ、いる?」の説明で、弁護側は「おれの体がいるか、を英語で言って」と求め、押尾被告は「Do you want me right away?」と見事な発音で答えた。

 クスリを意味する「drug」の単語はなく、自身を指す「me」を使い、あれ=クスリではなくセックスと主張するため。4〜13歳まで米国で生活した押尾被告は、物事を英語で考える方が自然だとした。

 香織さんへの救命措置では「気道を確保し、2回、人工呼吸をし両手をクロスさせて1、2、3、4と胸部を押した」と心臓マッサージの型を“熱演”。7日の第3回に出廷した元国会議員が午後6時43分に電話で「救急車を呼べと言った」と証言したことにも「聞いていない」と明言。マネジャーに身代わりを頼んだという隠蔽工作証言も否定した。

 被告人質問の押尾被告は否定のオンパレード。弁護人や検察官の質問には丁寧に答えながら、裁判員に「宗教上のことですが、薬物を服用することは許されるのですか」と聞かれると、「許されないっすね」と思わず“タメ語”で返す場面も。

 イエス様、マリア様と神頼みしたかと思えば、一方では、タメ語。いったいどちらが素の被告の顔なのか…。



この記事のフォト

神に無罪を誓った押尾学被告。弁護側の質問には積極的に心臓マッサージの型を披露するなどしたが、検察側の尋問には「わかりません」を連発した=2009年12月撮影

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