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きょうのコラム「時鐘」 2010年9月14日
「空前絶後」と言っていいほどの快挙が二日続いた。石川県柔道界は興奮状態という
世界柔道選手権で金沢学院東高OGの松本が女子57キロ級を初制覇、それも日本柔道界の記念すべき100個目の金となった。翌日、男子66キロ級で鶴来高OBの森下が優勝した。続く時は続くものだ。興奮するのも無理はない 何十年間もなかった石川県柔道界からの世界チャンピオンが連続して誕生したのである。偶然も2度続けば偶然ではなく、何か必然と思いたくなる。いかなる快挙も下地がなければ起きない。豊かな土壌なくして突然きれいな花は咲かない 松本選手も森下選手も、伝統ある民間道場で幼い日から練習を重ねてきた。富山には高校柔道界で知られた小杉高校があり、今回の世界選手権でもOGの田知本が女子無差別級で銅メダルを獲得した。伝統と名指導者に本人の才能と努力。その上に勝負の女神が微笑むのである 3人のメダルは才能と努力のたまものだが、土壌づくりに汗した先達の存在にも目を向けたい。後に続く若芽もそこから育つ。偶然の重なりを伝統と言える日が、いつか来る。 |