エグい民主代表選　「引きはがし」作戦も展開

民主党代表選で網屋信介氏（左）に支持を訴える菅首相 Photo By 共同

　民主党代表選は１３日、投開票まで１日となり、菅直人首相（６３）と小沢一郎前幹事長（６８）の両陣営は、勝敗の鍵を握る態度未定の衆参両院議員取り込みに向け最後の追い込みに入った。

　小沢氏は１３日午前、都内で連合や日本医師会などの一連の団体回りを再開。全日本トラック協会では幹部らに「皆さんの声援に応えられるよう最後まで頑張っていきたいので、ご支援をお願い申し上げます」と要請した。支持組織を通じた系列議員への引き締めが狙いだ。

　菅氏も衆院議員会館の党所属議員の事務所を“戸別訪問”し直接支持拡大を図った。態度未定の新人議員に「党所属議員の全員が内閣に入ったつもりで、総力を挙げていきたい」と訴えた。小沢氏支持派議員から「公務中では」とたしなめられる一幕もあった。

　国会議員票での勝敗は、代表選後の発言力に影響するため、既に相手支持に傾いたとみられる議員に翻意を促す「引きはがし」作戦も展開されている。

　１４日午後の臨時党大会で、国会議員による投開票が行われ、党員・サポーター、地方議員票の集計結果と合わせて勝敗が決する。終盤情勢では、全体の３分の２を占める国会議員票は拮抗。党員・サポーター、地方議員票で菅氏が優位に立ち、小沢氏が追い上げる展開だ。１１日に郵便投票を締め切った約３４万人の党員・サポーター、約２４００人の地方議員票は党本部に保管され、１４日の開票を待つ状態となっている。

[ 2010年09月13日 11:46 ]