魁皇　衰えぬ怪力！伝家の宝刀で連勝発進

　【大相撲秋場所２日目】立ち合いですぐに「伝家の宝刀」の右上手を取ると、いまだ衰えぬ怪力を見せつけた。休場明けで進退を懸ける魁皇が連勝発進。「本当に思った通りの相撲」と会心の一番に納得の表情を浮かべた。

　名古屋場所で痛めた左肩から思い切りぶつかった。「昔から左から当たっていく相撲だから、今さら変えられない」。長年の鍛錬で体に染み込んだ動きで、若の里を５秒足らずで寄り切った。

　左肩は完治させるのに手術が必要なほどの重傷だったが、手術はせずに８月の夏巡業を休場。場所前はほとんど関取と胸を合わせることもなく、ぶっつけ本番に近い状態で臨んでいる。「今まで何度もけがはしてきている。今回もできることをやってきて何とか間に合った」と率直に話す。

　師匠の友綱親方（元関脇魁輝）は「最近はずっとそうだけど、どこまでできるかが勝負だし、できなかったらやめる。でも追い込まれたり、切羽詰まったようなものはないよ」と明かす。

　１９８８年春場所の初土俵から２２年半だが、４場所連続で初日から２連勝するのは意外にも初めてのことだ。「今はいいように体が動いている」という３８歳の大ベテランの存在感はまだまだ薄れない。 【大相撲秋場所結果】

[ 2010年09月13日 20:08 ]