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中国漁船 船長“接触認める”

9月8日 17時42分 twitterでつぶやく

沖縄県の尖閣諸島の日本の領海内で中国の漁船と海上保安部の巡視船が接触し、漁船に乗っていた中国人の船長が逮捕された事件で、船長は調べに対し、巡視船と接触したことは認めているということで、海上保安庁は、接触するまでのいきさつについてさらに調べを進めています。

この事件は、7日、沖縄県の尖閣諸島にある久場島の北北西の日本の領海内で、網を広げていた中国のトロール漁船が逃走を続けたあと、立ち入り検査を妨害するため故意に巡視船「みずき」に接触したとして、船長で中国人の*セン其雄容疑者(41)が公務執行妨害の疑いで逮捕されたものです。セン船長を乗せた巡視船「みずき」は、8日午前7時すぎ沖縄県の石垣港に到着し、船長は近くの石垣海上保安部で本格的な取り調べを受けています。海上保安庁のこれまでの調べに対し、船長は巡視船と接触したことは認めているということです。海上保安庁は、接触当時、付近の天候はよく、海も荒れていなかったにもかかわらず、漁船が突然かじを大きく左に切っていることから、船長が意図的に衝突させようとしたとみて、接触するまでのいきさつについてさらに調べを進めています。尖閣諸島周辺の海域では、中国などの漁船が違法な操業を繰り返しているのがたびたび確認されています。沖縄の第11管区海上保安本部によりますと、尖閣諸島周辺では先月中旬以降、中国の漁船の違法操業が増えていて、1日に270隻の漁船が周辺海域にいるのが確認された日もあったということです。中国の漁船と巡視船が接触した7日は、中国船籍の漁船およそ160隻が尖閣諸島周辺の海域の日本の排他的経済水域内で確認され、このうち30隻が日本の領海内に侵入していたということです。沖縄県によりますと、尖閣諸島の周辺海域は黒潮が流れており、マグロやカツオなどが捕れる豊かな漁場だということです。(*「セン」=「擔」のつくりの部分の文字)