中国漁船の衝突事件、北京と香港でデモ活動「中国漁船に弁償すべき」

  尖閣諸島の海域で7日午前10時15分ごろ、海上保安庁の巡視船「よなくに」が操業中の中国のトロール船を発見、退去命令を発したところ、同漁船が「よなくに」に接触、巡視船「みずき」にも接触、公務執行妨害で漁船の船長を逮捕した事件で、中国は民間ともに激しく反発している。

  中国外交部は日本政府に対して強く抗議すると同時に、逮捕した船長の解放を要求している。一方、北京では「中国民間保釣連合会」に所属する30数名が日本大使館前で抗議活動を行った。団体員立ちは国旗を手に、横断幕を掲げてデモ行進を行った。中国メディアの報道によれば、「デモ行進は30分ほど行われ、大使館外に設置された郵便受けに抗議文を投函(とうかん)し、平和的に解散した」という。

  また、香港でも「中国民間保釣連合会」の10名ほどが日本領事館に抗議文書を提出。海上保安庁が尖閣諸島海域で中国漁船の船長を逮捕したことに不満を示したほか、日本は中国漁船に弁償すべきであると主張した。

  一方、中国の有識者からは「日本の尖閣諸島に対する動きに警戒しなければならない」との声や、「日中関係が緊張すれば、日本の右翼に軍事化への口実を与えるだけだ」との声が上がっている。(編集担当:畠山栄)

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