東京地裁で13日に初公判が予定されていた強盗致傷事件の裁判員裁判で、弁護人が当日になって被告に解任され、裁判長が裁判員の選任手続きを打ち切るトラブルがあった。初公判も延期され、出頭した裁判員候補者32人はその場で解散した。裁判員裁判が初公判当日のトラブルで延期されるのは全国で初めてとみられる。
東京都豊島区の無職、窪田勇樹被告(32)の初公判。今年2月に新宿区内のマンションに押し入り強盗したとして起訴された。
候補者は手続き開始から約40分後に中止を告げられ、杉並区の男性会社員(40)は「被告はいつでも弁護士を解任できたはずなのに、このタイミングは無責任」と話した。
地裁は候補者の選定を最初からやり直す。今回呼び出された32人は、今年は別の事件も含めて候補者に選ばれることはないとみられる。【伊藤直孝、伊藤一郎】
毎日新聞 2010年9月13日 11時36分(最終更新 9月13日 13時00分)