2010年9月13日10時59分
【ソウル=牧野愛博】韓国赤十字社は13日、北朝鮮北部の新義州地域で起きた水害に対する支援のため、コメ5千トンなどを人道支援することを発表した。2008年2月に発足した李明博(イ・ミョンバク)政権で、韓国が北朝鮮にコメを支援するのは初めて。支援総額は110億〜120億ウォン(約8億〜8億7千万円)になるという。
韓国側が8月31日に医薬品など100億ウォン規模の緊急援助を申し入れたのに対し、北朝鮮は4日、コメなどの支援を申し入れていた。韓国赤十字社は、掘削機などの大型装備の支援については南北政府間の協議に任せたい考えだ。
また、韓国赤十字社は、南北離散家族の面会事業を協議するため、北朝鮮の開城で17日に南北赤十字接触を開くよう、北朝鮮側に提案すると発表した。北朝鮮側は秋夕(旧盆、今月22日)前後に北朝鮮の金剛山地区で実施することを希望しているが、準備期間が短いため、実施は10月にずれ込む見通しだ。
また、金剛山地区で実施した場合、1回に面会可能な離散家族は南北各100人前後とその家族各300〜400人程度にとどまる。韓国赤十字社の柳宗夏総裁は13日の記者会見で「面会の数を増やすために常時、行えるようにすべきだ」と語り、面会事業の定例化に意欲を示した。