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秋本V!史上初の親子メダリストだ

<世界柔道3日目 男子73キロ級>決勝 優勝に笑顔の秋本
<世界柔道3日目 男子73キロ級>決勝 優勝に笑顔の秋本
Photo By スポニチ

 柔道世界選手権第3日は11日、東京・国立代々木競技場で行われ、秋本啓之(24=了徳寺学園職)が、世界との差が大きいと言われる男子73キロ級で、97年パリ大会の中村兼三以来、13年ぶりの金メダルを獲得。75年ウィーン大会軽中量級銅メダルの父・勝則さん(55)に続く、史上初の親子メダリストとなった。

 世界選手権3連覇を狙った孤高の世界1位、王己春を破った準決勝がすべてだった。延長残り45秒、腹ばいの相手をひっくりかえし、崩れ上四方固めに持ち込む「秋本スペシャル」が決まる。5秒で逃げられたが、3―0の判定勝ちにつながる大きなポイントだった。

 感情を抑える表情で聞いた君が代。「実感はない。いろんな思いがあった」。66キロ級時代は減量苦で過食おう吐・摂食障害になった。初出場の07年リオ大会は直前に右ひじじん帯を断裂して4回戦負け。北京五輪を控えた08年には海外遠征中に脱水症状でけいれんを起こし、五輪を断念した。

 こだわり続けた66キロ級から73キロ級に上げ、ついにつかんだ頂点だが、高校時代から注目された天才にとっては、遅すぎる金メダルだった。桐蔭学園3年で、体重無差別の全国高校選手権で史上最軽量の優勝。父・勝則さん直伝の背負い投げは、抜群の切れ味を誇った。

 だが、ひじのケガと階級変更を受け、高校時代に覚えた「秋本スペシャル」を磨き直した。背負い投げと寝技でつかんだ頂点と史上初の親子メダル。それでも秋本は「まだ父を超えたと思っていない」とはにかんだ。

 ◆秋本 啓之(あきもと・ひろゆき)1986年(昭61)1月31日、熊本県下益城郡松橋町(現宇城市)出身の24歳。5歳で柔道を始め、07年世界選手権は66キロ級で出場し、4回戦敗退。09年講道館杯は73キロ級で優勝。今年4月の全日本体重別でも優勝し、グランドスラム・リオデジャネイロも制覇。組み手は右、得意技は背負い投げ。1メートル68。

 ▼秋本の父・勝則さん 感無量です。私は銅だから、やっと超えてくれて安心している。これからは追われる立場になるから、先生やコーチの指導をしっかり聞いて頑張ってほしい(熊本県から上京し、観客席で観戦)

 ≪粟野は初出場で銅メダル≫金メダルの秋本の桐蔭学園、筑波大の後輩、粟野が初出場で銅メダルを獲得した。3位決定戦が相手の負傷棄権となり「勝ってメダル獲りたかった」と苦笑いしたが「やってきたことを出せた。次につながる」と21歳らしく話した。右背負い投げ、左一本背負い投げと秋本と同じ切れのある得意技で快進撃。「尊敬している」という先輩に準々決勝で一本負けしたが「執念が違った。少しでも差を縮めたい」と話した。

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