塚田“燃えるものがない”来年４月現役引退

女子７８キロ超級で金メダルを獲得した杉本美香（左）と銅の塚田真希 Photo By 共同

　柔道の世界選手権女子７８キロ超級で銅メダルに終わった塚田真希（２８＝綜合警備保障）が国際大会から退き、来年４月の全日本女子選手権（横浜）を最後に現役引退する意向であることが１１日、明らかになった。

　１３日に行われる男女無差別のエントリー期限となったこの日、全日本柔道連盟の吉村和郎強化委員長は塚田の欠場を発表。「燃えるものがない、ということだった。（７８キロ超級で）杉本が優勝したことを素直に喜べると言ってたし、勝負師が仏の心を持ったら終わり」と話し「もう国際大会には出ないだろう」と付け加えた。

　塚田は０４年アテネ五輪で女子最重量級日本人初の金メダルを獲得し、０８年北京五輪でも銀。４度の世界選手権で計６個のメダルを獲得した。この日、会場で関係者にあいさつした塚田は「この大会でやめるくらいの気持ちだったことは間違いないけど（今後は）ゆっくり考えたい」と話すにとどめた。

　≪女子無差別は緒方を起用へ≫塚田の辞退で空いた女子無差別の出場枠は、７８キロ級で銅メダルを獲得した緒方の起用となった。吉村強化委員長は「ロンドンにつながる若手ということ」と説明。また、男子は１００キロ級を制した穴井をエントリーせず、高橋、鈴木の超級コンビを起用。同強化委員長は「超級が結果を残していないし、桂治も“出させてください”とのことだった」と話した。ただし、再び惨敗すればロンドンが遠のくことも事実。篠原監督も「それは本人も分かっているし、強化としてもそうとらえるしかない」と話した。

[ 2010年09月12日 ]