無駄で危険な準天頂衛星「みちびき」の9・11打ち上げに反対しよう!
◆「戦争支援にみちびくな!」――――
無駄で危険な準天頂衛星「みちびき」の9・11打ち上げに反対しよう!
9月11日(土)夜(20:17~21:16を予定)、準天頂衛星の初号機「みち
びき」(衛星本体は三菱電機が製造)が三菱重工のH2Aロケットで種子
島から打ち上げられようとしています。準天頂衛星とは、米軍の軍事衛星
(一部機能を民間に開放)であるGPS(全地球測位システム)を補完す
るものです。02年に三菱電機や日立等が出資して「新衛星ビジネス」が設
立。当初は官民での衛星開発・運用が計画されましたが、コストの大きさ
に比べて、通信・放送ビジネスからの収益性の低さを解決できず、06年3
月に通信・放送の事業化を断念。結局、750億円という巨額の費用全額を
国費で負担し、JAXA(宇宙航空研究開発機構)が開発を進めてきまし
た。もともと3機を打ち上げ、常に日本の天頂に1機の衛星が見えるよう
に計画されましたが、2機目以降の打ち上げのメドはたっていません。
6月3日に行われた総務省による行政事業レビュー(省庁版事業仕分け)で
は、「目的があまりにも不明確」「1500億円かけて(注:3機分の経費)
GPSの補完を行う意味はどれだけあるのか」などの意見が出され、「事
業の成果の在り方も含め抜本的見直し」の評価がなされました。本来なら
政府の「事業仕分け」で中止されるべき杜撰なプロジェクトです。
◇GPS補完へ今年打ち上げ 日本の準天頂衛星
[朝日新聞GLOBE「衛星覇権」/2010年1月11日]
http://globe.asahi.com/feature/100111/memo/02.html
◇総務省行政事業レビュー評価/事業番号5 準天頂衛星システム(P.5)
http://www.soumu.go.jp/main_content/000071621.pdf
◇JAXA:準天頂衛星 初号機「みちびき」
http://www.jaxa.jp/projects/sat/qzss/index_j.html
◇「みちびき」特設サイト~見上げれば宇宙から照らす道しるべ~
http://www.jaxa.jp/countdown/f18/index_j.html
この間、「宇宙開発戦略専門調査会」座長を務め、宇宙基本計画の策定に
役割を果たした寺島実郎氏らが、正確な海洋資源探査が可能になるとして
準天頂衛星の必要性を強調してきました。加えて、最近台頭してきたのが、
「安全保障」名目で税金無駄遣いの衛星開発を正当化する言説です。
準天頂衛星の「最も重要なポイント」は「安全保障上重要な意味を持つ」
ことだと露骨に主張する鈴木一人氏(北海道大学公共政策大学院准教授)
の論文が雑誌『WEDGE』7月号に載りました。彼は青木節子氏(慶応
大学)とともに、宇宙の軍事利用に道を開く「宇宙基本法」制定にも深く
加担した人です。
◆測位衛星システムこそ宇宙政策の急務:鈴木一人
[WEDGE Infinity(『WEDGE』2010年7月号)]
http://wedge.ismedia.jp/articles/print/951
↓ ↓ ↓
「仮に最悪の事態が起きたとき、準天頂はGPS衛星の補完・補強をする
だけでなく、日本列島や朝鮮半島における安全保障活動の支援をすること
が期待できる。」
「現在の米軍も自衛隊もGPSの軍事信号に大きく依存しているが、準天
頂衛星が加わることで、GPSを受信しにくいビル陰での市街戦や山岳地
帯でのゲリラ戦、さらにはミサイル防衛のような精密な測位を必要とする
防衛手段の強化に資することができる。」
…「安全保障活動」とは「戦争」です。鈴木氏は日米共同軍事作戦の強化
に役立つと主張しているのです。こうした好戦的な学者が政策決定に深く
関与していることに恐怖を覚えます。そして、背後に米国や軍産複合体の
強い意志があることも見逃せません。オバマ政権の国務次官補(東アジア
・太平洋担当)を務めるカート・キャンベルが、かつて中心となってまと
めた報告書『日米宇宙政策:21世紀における協力の枠組み』(03年7月)
でも、GPS分野での「技術の標準化と緊密な日米協力」が提唱されてい
ました。「日米同盟の深化」を掲げた日米の外務・防衛官僚による秘密協
議である「日米実務者協議」においても宇宙利用が柱の一つになっていま
す。測位衛星は無人偵察機・無人攻撃機などの「戦争の無人化」に不可欠
の危険なシステムです。
民主党政権は、無駄で危険な準天頂衛星の更なる開発に舵を切ろうとして
います。宇宙開発戦略本部は2機目以降の開発に向けたプロジェクトチー
ム(PT)を設置、9月7日に第1回会合が行われました。来年(2011年)
3月には方向性を示し、8月の概算要求に反映させるとしています。
準天頂衛星プロジェクトチーム第1回会合 議事資料
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/utyuu/QZS/dai1/gijisidai.html
PTは内閣、文部科学、農林水産、総務、経済産業、国土交通、防衛、警
察の各府省庁の政務官で構成。新国防族でもある前原誠司宇宙開発担当相
(国交相)は、第1回会合で「やる以上、2機目以降の打ち上げが前提」
「最終形が3機なのか7機なのか」と早くも前のめりの姿勢を示しています。
【泉健太・前原誠司議員らに「準天頂衛星」開発中止の要請を!】
このプロジェクトチームの座長となる泉健太・内閣府政務官(宇宙他担当)
は、宇宙基本法制定時の国会審議で「日本は宇宙軍縮に役割を果たすべき」
と主張していた人です。泉健太政務官と前原誠司宇宙開発担当相、宇宙開
発戦略本部、JAXAあてに、準天頂衛星の打ち上げ中止と開発断念を要
請してください。ちなみに二人の議員はともに京都選出です。
[要請先]
◆泉健太(内閣府政務官・準天頂衛星開発プロジェクトチーム座長)
(FAX)03-3508-3805 (TEL)03-3508-7005
(E-mail)office@iKENTA.net
(ホームページ)http://www.ikenta.net/
◆前原誠司(宇宙開発担当相)
(FAX)03-3592-6696 (TEL)03-3508-7171
(E-mail)http://www.maehara21.com/form/index.php
(ホームページ)http://www.maehara21.com/index.php
◆宇宙開発戦略本部(事務局)
(FAX)03-3505-5971 (TEL)03-5114-1935
(E-mail)i.space@cas.go.jp
◆JAXA(宇宙航空研究開発機構)広報部
(FAX)02-6266-6910 (TEL)03-6266-6400
(E-mail)proffice@jaxa.jp
(お問い合わせフォーム)
https://ssl.tksc.jaxa.jp/space/inquiries/index_j.html
無駄で危険な準天頂衛星「みちびき」の9・11打ち上げに反対しよう!
9月11日(土)夜(20:17~21:16を予定)、準天頂衛星の初号機「みち
びき」(衛星本体は三菱電機が製造)が三菱重工のH2Aロケットで種子
島から打ち上げられようとしています。準天頂衛星とは、米軍の軍事衛星
(一部機能を民間に開放)であるGPS(全地球測位システム)を補完す
るものです。02年に三菱電機や日立等が出資して「新衛星ビジネス」が設
立。当初は官民での衛星開発・運用が計画されましたが、コストの大きさ
に比べて、通信・放送ビジネスからの収益性の低さを解決できず、06年3
月に通信・放送の事業化を断念。結局、750億円という巨額の費用全額を
国費で負担し、JAXA(宇宙航空研究開発機構)が開発を進めてきまし
た。もともと3機を打ち上げ、常に日本の天頂に1機の衛星が見えるよう
に計画されましたが、2機目以降の打ち上げのメドはたっていません。
6月3日に行われた総務省による行政事業レビュー(省庁版事業仕分け)で
は、「目的があまりにも不明確」「1500億円かけて(注:3機分の経費)
GPSの補完を行う意味はどれだけあるのか」などの意見が出され、「事
業の成果の在り方も含め抜本的見直し」の評価がなされました。本来なら
政府の「事業仕分け」で中止されるべき杜撰なプロジェクトです。
◇GPS補完へ今年打ち上げ 日本の準天頂衛星
[朝日新聞GLOBE「衛星覇権」/2010年1月11日]
http://globe.asahi.com/feature/100111/memo/02.html
◇総務省行政事業レビュー評価/事業番号5 準天頂衛星システム(P.5)
http://www.soumu.go.jp/main_content/000071621.pdf
◇JAXA:準天頂衛星 初号機「みちびき」
http://www.jaxa.jp/projects/sat/qzss/index_j.html
◇「みちびき」特設サイト~見上げれば宇宙から照らす道しるべ~
http://www.jaxa.jp/countdown/f18/index_j.html
この間、「宇宙開発戦略専門調査会」座長を務め、宇宙基本計画の策定に
役割を果たした寺島実郎氏らが、正確な海洋資源探査が可能になるとして
準天頂衛星の必要性を強調してきました。加えて、最近台頭してきたのが、
「安全保障」名目で税金無駄遣いの衛星開発を正当化する言説です。
準天頂衛星の「最も重要なポイント」は「安全保障上重要な意味を持つ」
ことだと露骨に主張する鈴木一人氏(北海道大学公共政策大学院准教授)
の論文が雑誌『WEDGE』7月号に載りました。彼は青木節子氏(慶応
大学)とともに、宇宙の軍事利用に道を開く「宇宙基本法」制定にも深く
加担した人です。
◆測位衛星システムこそ宇宙政策の急務:鈴木一人
[WEDGE Infinity(『WEDGE』2010年7月号)]
http://wedge.ismedia.jp/articles/print/951
↓ ↓ ↓
「仮に最悪の事態が起きたとき、準天頂はGPS衛星の補完・補強をする
だけでなく、日本列島や朝鮮半島における安全保障活動の支援をすること
が期待できる。」
「現在の米軍も自衛隊もGPSの軍事信号に大きく依存しているが、準天
頂衛星が加わることで、GPSを受信しにくいビル陰での市街戦や山岳地
帯でのゲリラ戦、さらにはミサイル防衛のような精密な測位を必要とする
防衛手段の強化に資することができる。」
…「安全保障活動」とは「戦争」です。鈴木氏は日米共同軍事作戦の強化
に役立つと主張しているのです。こうした好戦的な学者が政策決定に深く
関与していることに恐怖を覚えます。そして、背後に米国や軍産複合体の
強い意志があることも見逃せません。オバマ政権の国務次官補(東アジア
・太平洋担当)を務めるカート・キャンベルが、かつて中心となってまと
めた報告書『日米宇宙政策:21世紀における協力の枠組み』(03年7月)
でも、GPS分野での「技術の標準化と緊密な日米協力」が提唱されてい
ました。「日米同盟の深化」を掲げた日米の外務・防衛官僚による秘密協
議である「日米実務者協議」においても宇宙利用が柱の一つになっていま
す。測位衛星は無人偵察機・無人攻撃機などの「戦争の無人化」に不可欠
の危険なシステムです。
民主党政権は、無駄で危険な準天頂衛星の更なる開発に舵を切ろうとして
います。宇宙開発戦略本部は2機目以降の開発に向けたプロジェクトチー
ム(PT)を設置、9月7日に第1回会合が行われました。来年(2011年)
3月には方向性を示し、8月の概算要求に反映させるとしています。
準天頂衛星プロジェクトチーム第1回会合 議事資料
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/utyuu/QZS/dai1/gijisidai.html
PTは内閣、文部科学、農林水産、総務、経済産業、国土交通、防衛、警
察の各府省庁の政務官で構成。新国防族でもある前原誠司宇宙開発担当相
(国交相)は、第1回会合で「やる以上、2機目以降の打ち上げが前提」
「最終形が3機なのか7機なのか」と早くも前のめりの姿勢を示しています。
【泉健太・前原誠司議員らに「準天頂衛星」開発中止の要請を!】
このプロジェクトチームの座長となる泉健太・内閣府政務官(宇宙他担当)
は、宇宙基本法制定時の国会審議で「日本は宇宙軍縮に役割を果たすべき」
と主張していた人です。泉健太政務官と前原誠司宇宙開発担当相、宇宙開
発戦略本部、JAXAあてに、準天頂衛星の打ち上げ中止と開発断念を要
請してください。ちなみに二人の議員はともに京都選出です。
[要請先]
◆泉健太(内閣府政務官・準天頂衛星開発プロジェクトチーム座長)
(FAX)03-3508-3805 (TEL)03-3508-7005
(E-mail)office@iKENTA.net
(ホームページ)http://www.ikenta.net/
◆前原誠司(宇宙開発担当相)
(FAX)03-3592-6696 (TEL)03-3508-7171
(E-mail)http://www.maehara21.com/form/index.php
(ホームページ)http://www.maehara21.com/index.php
◆宇宙開発戦略本部(事務局)
(FAX)03-3505-5971 (TEL)03-5114-1935
(E-mail)i.space@cas.go.jp
◆JAXA(宇宙航空研究開発機構)広報部
(FAX)02-6266-6910 (TEL)03-6266-6400
(E-mail)proffice@jaxa.jp
(お問い合わせフォーム)
https://ssl.tksc.jaxa.jp/space/inquiries/index_j.html
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