アメリカ同時多発テロから9年 オバマ大統領、国民に宗教的寛容を訴え
およそ3,000人が犠牲となったアメリカの同時多発テロから9年がたった11日、現場となったニューヨークの世界貿易センタービル跡地など各地で追悼式典が行われた。
ニューヨークの式典には、遺族をはじめ、バイデン副大統領やブルームバーグ市長などが出席した。
式典では、ハイジャック機が2棟のビルに突っ込んだ時刻とビルが崩壊した時刻に合わせて、黙とうがささげられたほか、犠牲者の名前が1人ひとり読み上げられた。
一方、オバマ大統領は国防総省の追悼式典に出席した。
国内で反イスラム感情が生まれていることを受けて、国民に自制を呼びかけた。
オバマ大統領は「われわれはイスラム世界と戦っているわけではないし、戦うことも決してない。われわれを攻撃したのは(宗教を悪用した)テロ組織アルカイダだ」と述べた。
この発言は、世界貿易センタービル跡地近くのモスク建設計画や、フロリダ州の牧師がコーランを焼却すると宣言した問題を念頭に置いたもので、オバマ大統領は、過激思想や不寛容を非難し、「多様で寛容な国家」としての価値観を守る必要性を強調し、国民に宗教的寛容を訴えた。
(09/12 06:27)