現在位置:
  1. asahi.com
  2. ニュース
  3. 国際
  4. ヨーロッパ
  5. 記事

相撲と裏社会の疑惑、ブルガリアも イメージ悪化の懸念(2/3ページ)

2010年9月12日9時11分

印刷印刷用画面を開く

Check

このエントリをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 このエントリをdel.icio.usに登録 このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをBuzzurlに登録

写真:強化合宿で女性も一緒になってけいこするブルガリア代表チームの力士たち=ブルガリア東部バルナ、玉川写す強化合宿で女性も一緒になってけいこするブルガリア代表チームの力士たち=ブルガリア東部バルナ、玉川写す

写真:インタビューに答えるストヤノフ相撲連盟会長=ソフィア郊外、玉川写すインタビューに答えるストヤノフ相撲連盟会長=ソフィア郊外、玉川写す

 ヨーグルト好き、農業国などのどかなイメージが強いブルガリアだが、組織犯罪が根強くはびこる別の顔も持つ。

 1989年の共産主義政権崩壊後、金で殺人を請け負う犯罪集団が横行し、ルカノフ元首相ら、犠牲者は100人を下らないとされる。

 スポーツ選手とマフィアとの関係も指摘されてきた。ある捜査当局者は「共産政権時代、格闘技系のスポーツ選手は治安組織や軍隊が引退後の受け皿だったが、民主化後は警備会社などを隠れみのに、マフィアと結びつくケースが少なくない」と指摘する。

 昨年11月に会長に就任したストヤノフ氏は、欧州選手権で何度も優勝、世界選手権でメダルを多数獲得したブルガリア相撲界の「ドン」。琴欧洲とも旧知の間柄で、2月の結婚式では付添人を務めた。

 捜査段階とはいえ、同国相撲界は気が気でない。日本の大相撲の野球賭博を巡る事件が連日報じられたブルガリアでは、「相撲スキャンダル」という言葉が定着しつつあった。自国の醜聞で相撲イメージの悪化に拍車がかかれば、有望な力士が土俵から遠ざかる――。関係者にはそんな不安がよぎる。(バルナ〈ブルガリア東部〉=玉川透)

■会長「証拠でっちあげが心配だ」

 疑惑の渦中にあるストヤノフ会長が保釈後、ソフィア郊外の療養先で朝日新聞の単独インタビューに応じた。

 ――一貫して否認ですね

 裁判所も犯罪組織に関与した証拠がないと判断したから私を釈放したのだ。訴追されるいわれがない証しだ。

 ――裁判になったら?

PR情報
検索フォーム

おすすめリンク

“育ての親”が見た「人間白鵬」強さの秘密

引退を表明した朝青龍。彼の相撲人生を振り返る

昭和から平成を代表する名力士の数々の名取り組みや関係者の新証言などを収録


朝日新聞購読のご案内
新聞購読のご案内 事業・サービス紹介
  • 中国特集