2010年9月11日19時46分
11日午前7時40分ごろ、沖縄本島の西北西280キロの東シナ海で、海上保安庁の測量船「昭洋」(3千トン)と「拓洋」(2400トン)が海洋調査中、中国の測量船が接近し、調査を中止するよう要求した。現場は日本の排他的経済水域(EEZ)内で、海保の調査船はそのまま調査を続行。日本政府は外交ルートを通じて中国に抗議した。
海保によると、接近してきたのは中国国家海洋局の測量船「海監51」(1937トン)。昭洋と拓洋が地質調査をしていたところ、海監51が約550メートルまで近づき、無線を通じて英語で航行目的などを尋ね、「中国の管轄海域に入っているので中国の法令に従うように」と調査の中止を求めてきたという。
日本側は、付近が日本のEEZ内であることを告げて調査を継続。午前9時25分ごろにこの日の調査を終えたという。海監51はその後も付近に停泊しているという。海上保安庁は、昭洋と拓洋の調査を24日まで続けるとしている。
現場の海域は日中の地理的中間線より日本寄りだが、中国もEEZを主張している。海監51は今年5月3日にも、鹿児島県奄美大島沖の日本のEEZ内で海保の測量船に近づいて同様の要求をし、日本側が抗議していた。