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水槽と照明 その15 太陽光のスペクトル
2010/09/08 [Wed] 00:33:38 » E d i tこれまで,水槽中の光の振舞いや照明器具の照度など,
水槽環境内の照明について検討してきました.
この照明ネタを扱う目的の一つとしては,サンゴを飼育するには
どのくらいの光の強度とスペクトル分布が必要なのかを
定量的に明らかにすることと考えています.
サンゴ飼育に必要な光の特性を求めるための手法として,
実際飼育している水槽環境で光の強度とスペクトルをダイレクトに
測定するといったアプローチと,もう一つは,実際にサンゴが
生育している海域の光を調べるといったアプローチも考えられます.
そこで,サンゴ礁の海中の光特性を調べるために文献など
調べていて,光の強度のデータが記載されている文献もちょくちょく
見つけたりはしていたのですが,特定の深度のPPFD(光合成光量子束密度,PAR)
や1日の平均のPPFDや放射照度だったりで,断片的なデータしか
探しだすことしかできていませんでした.
そうこうしている時,下記のように太陽光の詳細な分光スペクトルの
データを見つけました.この太陽光のスペクトルデータと海水の
吸収係数から海中のスペクトルが計算できますので,
強引に海水中の深度毎の光強度とスペクトルを算出してみようと思います.
1.太陽光のスペクトル
NRELという米国の国立研究所のサイトで,
NREL(National Renewable Energy Laboratory)
太陽光の光スペクトルのexcelデータがダウンロードできます.
Reference Solar Spectral Irradiance: ASTM G-173
近年普及めざましい太陽電池の評価するために,日射条件の基準として
地表上の光スペクトル分布とその光強度が定められています.
この日射条件はエアマス(AM)と呼ばれ,地球の大気圏外の
光スペクトル分布をAM0,赤道上の地表面での光スペクトルを
AM1,天頂角41.8°での光スペクトル分布をAM1.5としています.
この1.5というのは大気中を光が通る距離を表していて,
赤道上の太陽光が進む距離を基準(1)として,1.5倍の距離で
あることを示しています.
太陽電池の評価の基準とされているのは専らAM1.5で,緯度でいうと
ちょうど日本付近に相当するそうです.
主にサンゴは熱帯に生息していることから,赤道付近の太陽光のスペクトルが
欲しいところですので,AM1.0のデータが入手できたら,都度更新してゆく
つもりです.
AM1.0では大気中を透過する距離がすくないことから,レーリー散乱による
短波長(青色)の散乱が少ないので,AM1.5より短波長域の成分が
多いはずです.またAM1.5より絶対強度そのものも強いはずです.
とりあえず今はAM1.5のデータを使って検討を進めます.
次のグラフはAM1.5のスペクトルデータです.

光は300nmから4μmまで分布しています.
縦軸は分光放射照度を示していて,1平方メートル辺りの放射強度(W)です.
波長(横軸)で積分するとそのまま放射照度となります.
横軸全域で積分したら1000W/m^2になります.
このグラフのうち,可視光(380〜780nm)はちょうどピーク値の辺りです.
可視光の波長領域に限定して積分すると540W/m^2になりました.
2.太陽光の変動と損失
海水中へ太陽光がどれくらい達するか算出するために,
簡単な計算モデルを考える必要があります.
下図に太陽光が海中深くに到達するまでの光の変動や損失の
要因を書き出してみました.

(1)大気中
太陽光が海面へ到達するまでの吸収や散乱はAM1.5のスペクトルデータで
考慮されていますが,季節による天頂角の変化や時刻(日の出から日の入りまで)
によってスペクトルデータは大きく変化します.
AM1.5はAM11時前とPM1時を過ぎた辺りのスペクトルデータのようです.
もちろん台風などの悪天候によっても大きく変化されられるでしょう.
(2)海面の界面
空気中から海中へ光が入射するときには,空気の屈折率(約1)と
海水の屈折率(約1.33)の屈折率差から界面が生じます.
可視光域ではそれぞれの屈折率は大体同じなので,波長によらず
約2%の反射が生じます.光の入射角が大きくなれば反射率も上昇します.
過去にこちらの記事で
水槽と照明 その2 光線追跡
入射角による反射率と透過率の依存性を計算したことがあります.
しかし,実際の海面では絶えず波によって,見かけ上の入射角の
変動や,波で海面が曲率をもつことによってレンズ効果により
集光や発散が起こります.
この波により海中の光強度は常に変化し続けている状態にあります.
(3)海水中
こちらも以前の記事で
水槽と照明 その1 海水の光の吸収
取り上げましたように,水分子やプランクトンによって吸収や散乱が
発生します.これらの吸収や散乱を吸収係数として一つの光学定数で
表すことができます.
もちろん吸収係数は海域によって大きく異なります.
今回は,下のグラフのoceanicの吸収係数を使って検討を進めます.

海水の吸収係数は400から670nmの範囲でしかデータがありませんので,
以下の検討では400nm以下と670nm以上では予測で線を延長して計算に用いています.
こちらのグラフは,
航空機リモートセンシングによるサンゴ白化分布域の調査法に関する研究
を参照させて頂きました.
3.可視光域の太陽光のスペクトル
先に載せた太陽光のスペクトルを可視光の範囲で表示させました.

日中の地表での色温度は5500K〜6500Kとされてます.
同時に5500Kと6500Kの色温度のスペクトルもグラフに記載してみました.
グラフで比較してみると5500Kと傾向がほぼ一致しているようです.
6500Kは大気中でレーリー散乱で生じた青い光を含めて感じられる
色温度のようです.
4.海中の光透過率
海水の吸収係数(oceanic)を使って海水中の深度毎の透過スペクトルを
算出してみました.海面の反射率は波がないものとして2%の反射のみを
考慮してあります.

※ ランベルト・ベールの法則で求めました
とりあえず深度50cmから50mまでグラフに掲載してあります.
実際のサンゴ礁の水深はどのくらいなのでしょうか?
浅場で2-3m,深場で10-20mでしょうか??
5mくらいの深さになるとかなりスペクトルの幅が限定されています.
500nmあたりの吸収係数が一番小さいことから,
深度が深くなると500nmあたりの光が突出したスペクトル分布になります.
5.海中の放射照度
次に,放射照度を計算してみました.

こちらもやはり吸収係数によって深度が深くなると500nm
あたりの光が突出したスペクトル分布となります.
縦軸は波長あたりの放射照度なので,ここから照度(Lux)や
PPFD(光合成光量子束密度,PAR) を算出することが
可能です.
各深度毎のスペクトルを規格化することで,光スペクトル分布が
分かりやすくなので,次の記事でその辺りを試してみようと思います.
ということで,今後の予定です.
・海中の深度毎の光スペクトル分布,照度,PPFD(光合成光量子束密度)の導出
・1日(日の出から日の入りまえ)の放射照度とスペクトルの変化
・AM1.0(赤道上)のスペクトルデータでの検討
・海面の波浪による光の透過率の影響
などなど.
------------------------------------------------------------
水槽と照明 その14 色温度(後編)
水槽と照明 その13 色温度(前編)
水槽と照明 その12 メタハラとLEDの比較
水槽と照明 その11 メタハラとLEDの色度
水槽と照明 その10 光合成光量子束密度(PPFD) の単位変換
水槽と照明 その9 光源色の可視化
水槽と照明 その8 LED照明の光合成光量子束密度(PPFD)
水槽と照明 その7 事例(4)
水槽と照明 その7 事例(3)
水槽と照明 その7 事例(2)
水槽と照明 その7 事例(1)
水槽と照明 その6 側面ガラスの反射光
水槽と照明 その5 蛍光灯照明のモデリング
水槽と照明 その4 メタハラの特性
水槽と照明 その3 ガラス蓋と光損失
水槽と照明 その2 光線追跡
水槽と照明 その1 海水の光の吸収
------------------------------------------------------------
水槽環境内の照明について検討してきました.
この照明ネタを扱う目的の一つとしては,サンゴを飼育するには
どのくらいの光の強度とスペクトル分布が必要なのかを
定量的に明らかにすることと考えています.
サンゴ飼育に必要な光の特性を求めるための手法として,
実際飼育している水槽環境で光の強度とスペクトルをダイレクトに
測定するといったアプローチと,もう一つは,実際にサンゴが
生育している海域の光を調べるといったアプローチも考えられます.
そこで,サンゴ礁の海中の光特性を調べるために文献など
調べていて,光の強度のデータが記載されている文献もちょくちょく
見つけたりはしていたのですが,特定の深度のPPFD(光合成光量子束密度,PAR)
や1日の平均のPPFDや放射照度だったりで,断片的なデータしか
探しだすことしかできていませんでした.
そうこうしている時,下記のように太陽光の詳細な分光スペクトルの
データを見つけました.この太陽光のスペクトルデータと海水の
吸収係数から海中のスペクトルが計算できますので,
強引に海水中の深度毎の光強度とスペクトルを算出してみようと思います.
1.太陽光のスペクトル
NRELという米国の国立研究所のサイトで,
NREL(National Renewable Energy Laboratory)
太陽光の光スペクトルのexcelデータがダウンロードできます.
Reference Solar Spectral Irradiance: ASTM G-173
近年普及めざましい太陽電池の評価するために,日射条件の基準として
地表上の光スペクトル分布とその光強度が定められています.
この日射条件はエアマス(AM)と呼ばれ,地球の大気圏外の
光スペクトル分布をAM0,赤道上の地表面での光スペクトルを
AM1,天頂角41.8°での光スペクトル分布をAM1.5としています.
この1.5というのは大気中を光が通る距離を表していて,
赤道上の太陽光が進む距離を基準(1)として,1.5倍の距離で
あることを示しています.
太陽電池の評価の基準とされているのは専らAM1.5で,緯度でいうと
ちょうど日本付近に相当するそうです.
主にサンゴは熱帯に生息していることから,赤道付近の太陽光のスペクトルが
欲しいところですので,AM1.0のデータが入手できたら,都度更新してゆく
つもりです.
AM1.0では大気中を透過する距離がすくないことから,レーリー散乱による
短波長(青色)の散乱が少ないので,AM1.5より短波長域の成分が
多いはずです.またAM1.5より絶対強度そのものも強いはずです.
とりあえず今はAM1.5のデータを使って検討を進めます.
次のグラフはAM1.5のスペクトルデータです.
光は300nmから4μmまで分布しています.
縦軸は分光放射照度を示していて,1平方メートル辺りの放射強度(W)です.
波長(横軸)で積分するとそのまま放射照度となります.
横軸全域で積分したら1000W/m^2になります.
このグラフのうち,可視光(380〜780nm)はちょうどピーク値の辺りです.
可視光の波長領域に限定して積分すると540W/m^2になりました.
2.太陽光の変動と損失
海水中へ太陽光がどれくらい達するか算出するために,
簡単な計算モデルを考える必要があります.
下図に太陽光が海中深くに到達するまでの光の変動や損失の
要因を書き出してみました.
(1)大気中
太陽光が海面へ到達するまでの吸収や散乱はAM1.5のスペクトルデータで
考慮されていますが,季節による天頂角の変化や時刻(日の出から日の入りまで)
によってスペクトルデータは大きく変化します.
AM1.5はAM11時前とPM1時を過ぎた辺りのスペクトルデータのようです.
もちろん台風などの悪天候によっても大きく変化されられるでしょう.
(2)海面の界面
空気中から海中へ光が入射するときには,空気の屈折率(約1)と
海水の屈折率(約1.33)の屈折率差から界面が生じます.
可視光域ではそれぞれの屈折率は大体同じなので,波長によらず
約2%の反射が生じます.光の入射角が大きくなれば反射率も上昇します.
過去にこちらの記事で
水槽と照明 その2 光線追跡
入射角による反射率と透過率の依存性を計算したことがあります.
しかし,実際の海面では絶えず波によって,見かけ上の入射角の
変動や,波で海面が曲率をもつことによってレンズ効果により
集光や発散が起こります.
この波により海中の光強度は常に変化し続けている状態にあります.
(3)海水中
こちらも以前の記事で
水槽と照明 その1 海水の光の吸収
取り上げましたように,水分子やプランクトンによって吸収や散乱が
発生します.これらの吸収や散乱を吸収係数として一つの光学定数で
表すことができます.
もちろん吸収係数は海域によって大きく異なります.
今回は,下のグラフのoceanicの吸収係数を使って検討を進めます.
海水の吸収係数は400から670nmの範囲でしかデータがありませんので,
以下の検討では400nm以下と670nm以上では予測で線を延長して計算に用いています.
こちらのグラフは,
航空機リモートセンシングによるサンゴ白化分布域の調査法に関する研究
を参照させて頂きました.
3.可視光域の太陽光のスペクトル
先に載せた太陽光のスペクトルを可視光の範囲で表示させました.
日中の地表での色温度は5500K〜6500Kとされてます.
同時に5500Kと6500Kの色温度のスペクトルもグラフに記載してみました.
グラフで比較してみると5500Kと傾向がほぼ一致しているようです.
6500Kは大気中でレーリー散乱で生じた青い光を含めて感じられる
色温度のようです.
4.海中の光透過率
海水の吸収係数(oceanic)を使って海水中の深度毎の透過スペクトルを
算出してみました.海面の反射率は波がないものとして2%の反射のみを
考慮してあります.
※ ランベルト・ベールの法則で求めました
とりあえず深度50cmから50mまでグラフに掲載してあります.
実際のサンゴ礁の水深はどのくらいなのでしょうか?
浅場で2-3m,深場で10-20mでしょうか??
5mくらいの深さになるとかなりスペクトルの幅が限定されています.
500nmあたりの吸収係数が一番小さいことから,
深度が深くなると500nmあたりの光が突出したスペクトル分布になります.
5.海中の放射照度
次に,放射照度を計算してみました.
こちらもやはり吸収係数によって深度が深くなると500nm
あたりの光が突出したスペクトル分布となります.
縦軸は波長あたりの放射照度なので,ここから照度(Lux)や
PPFD(光合成光量子束密度,PAR) を算出することが
可能です.
各深度毎のスペクトルを規格化することで,光スペクトル分布が
分かりやすくなので,次の記事でその辺りを試してみようと思います.
ということで,今後の予定です.
・海中の深度毎の光スペクトル分布,照度,PPFD(光合成光量子束密度)の導出
・1日(日の出から日の入りまえ)の放射照度とスペクトルの変化
・AM1.0(赤道上)のスペクトルデータでの検討
・海面の波浪による光の透過率の影響
などなど.
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水槽と照明 その14 色温度(後編)
水槽と照明 その13 色温度(前編)
水槽と照明 その12 メタハラとLEDの比較
水槽と照明 その11 メタハラとLEDの色度
水槽と照明 その10 光合成光量子束密度(PPFD) の単位変換
水槽と照明 その9 光源色の可視化
水槽と照明 その8 LED照明の光合成光量子束密度(PPFD)
水槽と照明 その7 事例(4)
水槽と照明 その7 事例(3)
水槽と照明 その7 事例(2)
水槽と照明 その7 事例(1)
水槽と照明 その6 側面ガラスの反射光
水槽と照明 その5 蛍光灯照明のモデリング
水槽と照明 その4 メタハラの特性
水槽と照明 その3 ガラス蓋と光損失
水槽と照明 その2 光線追跡
水槽と照明 その1 海水の光の吸収
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8月の水温と室温
2010/09/05 [Sun] 23:22:56 » E d i tいまさらですが,8月の水温と室温です(^^;
8月29日のデータです.
(クリックすると大きくなります)

この日は日曜日で,朝から家族で出かけていて,部屋の窓も
締め切っていた状態です.
とうとう,クーラーの限界に到達してしまったようです.
室温が33.5℃,ろ過槽を設置している地下倉庫の室温が34.5℃を
超えた辺りで,クーラーが動作しっぱなしになってしまってます.
ちょうど16:00から照明が点灯するようになっています.
通常では水温が25.6℃あたりで下限のリミット値を越えるので
クーラーの動作が終えるはずですが,25.6℃を下回っても
クーラーは止まらず,25.4℃まで水温を下げて動作完了してます.
これは,水温は水槽の水温を測定していますが,その水温と,
クーラー内を通水する水温が一致していないことが原因だと推測してます.
クーラー内を通水する海水は,ろ過槽からポンプで送られますが,
地下倉庫の室温が上昇して,ろ過槽内の水温が水槽の水温より
0.2℃程高くなることで,このような現象が起こるのではないなかと
考えています.
水量が220L程で,水温と室温の差が9℃のときにZR-130の限界が現れました.
照明の条件としては,150W(20000K)のメタハラ1灯と,
30W(ブルー)の蛍光灯2灯(ヴォルテス)を使っていて,
ガラス蓋を使っています.
設定水温を1℃上げるとか,クーラーから排出される熱風処理を
もっと改善するとかすれば,もう少しガンバレそうですが,
来年はクーラーの容量をUPすることが必要かもしれません.
早く涼しくなってほしいものです(^^
8月29日のデータです.
(クリックすると大きくなります)
この日は日曜日で,朝から家族で出かけていて,部屋の窓も
締め切っていた状態です.
とうとう,クーラーの限界に到達してしまったようです.
室温が33.5℃,ろ過槽を設置している地下倉庫の室温が34.5℃を
超えた辺りで,クーラーが動作しっぱなしになってしまってます.
ちょうど16:00から照明が点灯するようになっています.
通常では水温が25.6℃あたりで下限のリミット値を越えるので
クーラーの動作が終えるはずですが,25.6℃を下回っても
クーラーは止まらず,25.4℃まで水温を下げて動作完了してます.
これは,水温は水槽の水温を測定していますが,その水温と,
クーラー内を通水する水温が一致していないことが原因だと推測してます.
クーラー内を通水する海水は,ろ過槽からポンプで送られますが,
地下倉庫の室温が上昇して,ろ過槽内の水温が水槽の水温より
0.2℃程高くなることで,このような現象が起こるのではないなかと
考えています.
水量が220L程で,水温と室温の差が9℃のときにZR-130の限界が現れました.
照明の条件としては,150W(20000K)のメタハラ1灯と,
30W(ブルー)の蛍光灯2灯(ヴォルテス)を使っていて,
ガラス蓋を使っています.
設定水温を1℃上げるとか,クーラーから排出される熱風処理を
もっと改善するとかすれば,もう少しガンバレそうですが,
来年はクーラーの容量をUPすることが必要かもしれません.
早く涼しくなってほしいものです(^^
AQUATRONICA その8 すんごいソフトウェアあります編
2010/08/28 [Sat] 20:23:36 » E d i t大枚を叩いてかったアクアトロニカですが,不満な点が
いくつかあります.
その一つは,pHやORP,温度などのデータを記録できる
データロガー機能のメモリ容量が少ないことです.
データの記録間隔はデータを残す期間に依存して,
月 → 16時間おき
週 → 4時間おき
日 → 15分おき
となっています.
不揮発性のメモリに記録しているためなのか,
かなりケチったメモリ容量です.
アクアトロニカ コントローラはそこそこ長い期間販売されている
ようで,傍から見る限り,枯れた技術と汎用部品で構成されていて,
これはこれで,すばらしいことで,動作不良があってはならない
アクアリウム用のコントローラとしては理にかなったデザインで
ある訳ですけど,このメモリ容量の点では何とかしてもらいと
思います(^^
AQUATRONICA その5 インターネットにも接続してみました編
で紹介した
-----
ところで,AquatronicaのWeb内にあるLiteratureに,
このイーサネットモジュールをHTTPでアクセスするためのドキュメント
Replacing the controller for third party software developmentが公開されています.
これを参照してLAN経由で色々楽しいことができそうですね.
----
この情報からJAVAを使って,自分でデータをロギングするツールを
作ろうかと,JAVAプログラムをちょこちょこ練習していました.
ところが,おなじみのreefcentralを見ていたところ,
aquatronicaのforumで,
Developing Aquatronic Server - who's interested ?
という書き込みがありました.
そのレスでリンクが張ってあったのですが,
このリンクを開いた瞬間目玉が飛び出ました (@o@)!
http://www.waldonell.com/me/aquastats
Waldo Nell's Voice
こちらのWebの
AquaStats
を見てみてください.
"AquaStats"というアプリケーションです.
これこそ,自分の目指していたものです!
しかも改訂履歴を見ると2007から開発を進められてます.
完全に自分のリサーチ不足でした(^^;
これは期待出来そう
早速ダウンロードさせて頂いてインストールします.
先ずは,PCにインストールされているJAVAのバージョンの確認が必要です.
DOSプロンプトから,

インストール方法の解説には
You will typically need Java 1.5 (Java 5) or Java 1.6 (Java 6).
とありますのでOKです.
インストールは自分でフォルダを作成してファイルを移動させる必要があります.
英語ですが丁寧に書いてあるので問題ないかと.
AquaStats.zip と Aquatronica_db.zip をダウンロードして
インストールする必要があります.
JAVAで作成させたアプリケーションなので,通常のEXE形式でなく
jarをクリックして起動です.
私の環境では,ファイル圧縮ソフトの関連付けに"jar"が指定されていて
最初AquaStatsが起動せずに,ファイルの解凍動作が始まって
悩んでしまいました.
ファイル圧縮ソフトの関連付けを解除すると起動できました.
こちらがメイン画面です.

各センサ類とパワーバー(ACタップ)の見慣れたアイコンが表示されます.
アイコンはAquatronicaのオリジナルを使っているみたいです.
このアプリケーションがどのようなものかというと...
・LANに接続されたAquatronica Ethernet module とやりとり
・Aquatronica Ethernet module で標準的にコントロールできる内容と同じことが操作可能
センサの値を表示とパワーバーの電源ON/OFFの表示,および電源ON/OFFの操作
・センサ類と電源ON/OFFのロガー機能(分単位の周期で読み取り可能)
・アラーム時にメールを送信
などです.
こちらが欲しかったセンサをロギングした結果です.

データの読み取り周期は5分にしてます.
こちらは電源のON/OFFのログです.

なんともありがたい機能です.
統計値も表示できます.
平均値とか分散とか標準偏差とか...

PC上のアプリケーションなので,常時データをロギングするためには
もちろんPCも常時作動させる必要があります.
専用のサーバが欲しくなるところです(^^
このAquaStatsは,フリーですがパーソナル用途に限定されてます.
なのでアクアSHOPでは見ることはできないと思いますが,Aquatronicaを
購入された方は是非お試しを!!
-----------------------------------------------
AQUATRONICA その7 リモートフィーデングしました編
AQUATRONICA その6 USBで共有しました編
AQUATRONICA その5 インターネットにも接続してみました編
AQUATRONICA その4 水温をロギングしてみました編
AQUATRONICA その3 ノートPCにもつなげてみました編
AQUATRONICA その2 PCにつなげてみました編
AQUATRONICA その1 へそくりで買いました編
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いくつかあります.
その一つは,pHやORP,温度などのデータを記録できる
データロガー機能のメモリ容量が少ないことです.
データの記録間隔はデータを残す期間に依存して,
月 → 16時間おき
週 → 4時間おき
日 → 15分おき
となっています.
不揮発性のメモリに記録しているためなのか,
かなりケチったメモリ容量です.
アクアトロニカ コントローラはそこそこ長い期間販売されている
ようで,傍から見る限り,枯れた技術と汎用部品で構成されていて,
これはこれで,すばらしいことで,動作不良があってはならない
アクアリウム用のコントローラとしては理にかなったデザインで
ある訳ですけど,このメモリ容量の点では何とかしてもらいと
思います(^^
AQUATRONICA その5 インターネットにも接続してみました編
で紹介した
-----
ところで,AquatronicaのWeb内にあるLiteratureに,
このイーサネットモジュールをHTTPでアクセスするためのドキュメント
Replacing the controller for third party software developmentが公開されています.
これを参照してLAN経由で色々楽しいことができそうですね.
----
この情報からJAVAを使って,自分でデータをロギングするツールを
作ろうかと,JAVAプログラムをちょこちょこ練習していました.
ところが,おなじみのreefcentralを見ていたところ,
aquatronicaのforumで,
Developing Aquatronic Server - who's interested ?
という書き込みがありました.
そのレスでリンクが張ってあったのですが,
このリンクを開いた瞬間目玉が飛び出ました (@o@)!
http://www.waldonell.com/me/aquastats
Waldo Nell's Voice
こちらのWebの
AquaStats
を見てみてください.
"AquaStats"というアプリケーションです.
これこそ,自分の目指していたものです!
しかも改訂履歴を見ると2007から開発を進められてます.
完全に自分のリサーチ不足でした(^^;
これは期待出来そう
早速ダウンロードさせて頂いてインストールします.
先ずは,PCにインストールされているJAVAのバージョンの確認が必要です.
DOSプロンプトから,
インストール方法の解説には
You will typically need Java 1.5 (Java 5) or Java 1.6 (Java 6).
とありますのでOKです.
インストールは自分でフォルダを作成してファイルを移動させる必要があります.
英語ですが丁寧に書いてあるので問題ないかと.
AquaStats.zip と Aquatronica_db.zip をダウンロードして
インストールする必要があります.
JAVAで作成させたアプリケーションなので,通常のEXE形式でなく
jarをクリックして起動です.
私の環境では,ファイル圧縮ソフトの関連付けに"jar"が指定されていて
最初AquaStatsが起動せずに,ファイルの解凍動作が始まって
悩んでしまいました.
ファイル圧縮ソフトの関連付けを解除すると起動できました.
こちらがメイン画面です.
各センサ類とパワーバー(ACタップ)の見慣れたアイコンが表示されます.
アイコンはAquatronicaのオリジナルを使っているみたいです.
このアプリケーションがどのようなものかというと...
・LANに接続されたAquatronica Ethernet module とやりとり
・Aquatronica Ethernet module で標準的にコントロールできる内容と同じことが操作可能
センサの値を表示とパワーバーの電源ON/OFFの表示,および電源ON/OFFの操作
・センサ類と電源ON/OFFのロガー機能(分単位の周期で読み取り可能)
・アラーム時にメールを送信
などです.
こちらが欲しかったセンサをロギングした結果です.
データの読み取り周期は5分にしてます.
こちらは電源のON/OFFのログです.
なんともありがたい機能です.
統計値も表示できます.
平均値とか分散とか標準偏差とか...
PC上のアプリケーションなので,常時データをロギングするためには
もちろんPCも常時作動させる必要があります.
専用のサーバが欲しくなるところです(^^
このAquaStatsは,フリーですがパーソナル用途に限定されてます.
なのでアクアSHOPでは見ることはできないと思いますが,Aquatronicaを
購入された方は是非お試しを!!
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AQUATRONICA その7 リモートフィーデングしました編
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AQUATRONICA その3 ノートPCにもつなげてみました編
AQUATRONICA その2 PCにつなげてみました編
AQUATRONICA その1 へそくりで買いました編
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水槽と照明 その14 色温度(後編)
2010/08/25 [Wed] 23:53:27 » E d i t先の記事,
水槽と照明 その13 色温度(前編)
の後編です.
4.色温度と実際の照明の光スペクトル
前編では,プランクの放射則から算出された色温度の光スペクトル分布を
算出してグラフ化しました.ここでは色温度の光スペクトル分布と,
実際のメタハラ,LEDランプの光スペクトル分布との見比べてみます.
例として,以前の記事で行ったメタハラとLEDの比較の際に
光スペクトル分布から算出した相関色温度が近かった,
SC115-MarineBlueとLeDioPearlWhite
と色温度13000Kのスペクトル分布を比較です
xy色度図上ではSC115-MarineBlueとLeDioPearlWhiteは非常に近く位置しています.

それぞれの光スペクトル分布です.
色温度13000Kの光スペクトルは,可視光の部分を切り出し,
その中のピークを1としてあります.

スペクトルの分布の左肩上がりといった点で傾向は似ているものの,
実際のランプのスペクトル分布は各波長毎に凸凹があります.
これだけスペクトルの分布は異なっても,色温度としては
13000Kとおおよそ同じ値になります.
これから色温度は,実際のスペクトル分布における
詳細な波長の強弱までは表すことができないものだと理解できます.
5.色温度による画像処理
さて最後に,実際の画像を使って,照明の色温度が変わったものとして
画像の見え方がどのように変わるか試してみました.
やり方ですが,各色温度毎のRGBの比率を算出しまして,
そのRGB比にしたがって,BMP画像のRGB比を変える,
といった方法をとりました.
下のグラフは,6500KのときのRGB比率を基準として,
各色温度におけるRGB比率を表しています.

このRGB比率を元に6500Kの水槽用蛍光灯下で撮影した
水槽画像を,各色温度のRGB比率で補正した画像です.

白色の蛍光灯で撮影した画像は,こんな淡水水槽のもの
しかありませんでした(^^;
澄み切った昼間の色温度は6500K,夕日時の色温度は2000Kくらいと
いわれています.
ちょっと大げさに変化しすぎのような気がしますが,
雰囲気は伝わるのではないでしょうか.
まあ,単純な画像処理なので,実際に人間が見た場合とは異なり,
照明される側の反射率や表面の拡散の具合,間接光の影響など
は全く考慮していません.ちょっとしたお試しといったところです.
水槽と照明 その13 色温度(前編)
の後編です.
4.色温度と実際の照明の光スペクトル
前編では,プランクの放射則から算出された色温度の光スペクトル分布を
算出してグラフ化しました.ここでは色温度の光スペクトル分布と,
実際のメタハラ,LEDランプの光スペクトル分布との見比べてみます.
例として,以前の記事で行ったメタハラとLEDの比較の際に
光スペクトル分布から算出した相関色温度が近かった,
SC115-MarineBlueとLeDioPearlWhite
と色温度13000Kのスペクトル分布を比較です
xy色度図上ではSC115-MarineBlueとLeDioPearlWhiteは非常に近く位置しています.
それぞれの光スペクトル分布です.
色温度13000Kの光スペクトルは,可視光の部分を切り出し,
その中のピークを1としてあります.
スペクトルの分布の左肩上がりといった点で傾向は似ているものの,
実際のランプのスペクトル分布は各波長毎に凸凹があります.
これだけスペクトルの分布は異なっても,色温度としては
13000Kとおおよそ同じ値になります.
これから色温度は,実際のスペクトル分布における
詳細な波長の強弱までは表すことができないものだと理解できます.
5.色温度による画像処理
さて最後に,実際の画像を使って,照明の色温度が変わったものとして
画像の見え方がどのように変わるか試してみました.
やり方ですが,各色温度毎のRGBの比率を算出しまして,
そのRGB比にしたがって,BMP画像のRGB比を変える,
といった方法をとりました.
下のグラフは,6500KのときのRGB比率を基準として,
各色温度におけるRGB比率を表しています.
このRGB比率を元に6500Kの水槽用蛍光灯下で撮影した
水槽画像を,各色温度のRGB比率で補正した画像です.
白色の蛍光灯で撮影した画像は,こんな淡水水槽のもの
しかありませんでした(^^;
澄み切った昼間の色温度は6500K,夕日時の色温度は2000Kくらいと
いわれています.
ちょっと大げさに変化しすぎのような気がしますが,
雰囲気は伝わるのではないでしょうか.
まあ,単純な画像処理なので,実際に人間が見た場合とは異なり,
照明される側の反射率や表面の拡散の具合,間接光の影響など
は全く考慮していません.ちょっとしたお試しといったところです.
AQUATRONICA その7 リモートフィーデングしました編
2010/08/22 [Sun] 19:25:53 » E d i tまだまだ残暑厳しい8月ですが,9月になったら涼しくなってもらえるのでしょうか...
夏休みの工作第2弾です.
今回はアクアトロニカの有効活用編として,エーハイムのオートフィーダーを
少し改造して,アクアトロニカからコントロール(というほど大袈裟さなものでは
無いですが)できるようにしてみました.
アクアトロニカのパワーバー(ごついACタップ)でAC100VをON/OFFして
,リレーを動かします.エーハイムのオートフィーダのマニュアルSWに
配線を割り込ませてリレーの接点に接続して,リレーのON/OFFでオートフィーダを
好きなときに動作させて餌やりを楽しもう,という算段です.
ネットワークカメラで水槽を常時観察できるようにしてますので,
遠隔餌やりができます(^^
オートフィーダは何種類も発売されてますが,うちではエーハイム製を
愛用してます.
下の写真は餌のカップを取り外した状態です.

このオートフィーダは1日に4回まで餌をあげることができて,1回には
1分を置いて2回転させることができます.
赤字で「EHEIM」と書かれたラバー状のスイッチは,マニュアルSWになっていて
ここを押すと設定した時間に関係なく,餌のカップを1回点させることができます.
今回は,この「EHEIM」スイッチに配線を割り込ませて,外部制御に対応させる
計画です.
電池交換用のねじを外すとこのようにバラバラにできます.

内部まで餌だらけでした.
基板を取り外して裏側をみた状態です.
![IMG_2578[1]](/contents/044/048/291.mime4)
図中赤線で囲ったパターンと青線で囲ったパターンにはSWが2個並列に
はんだ付けされています.この2つのパターンを短絡させると
マニュアル動作する設計のようです.
そこで,それぞれのパターンに線を1本ずつはんだ付けして,外部に引き出しました.

さらに秋葉でかったオムロンのリレーにつなげて,完成です.
このリレーをAC100Vのコンセントにさすと,オートフィーダが1回転します.
オートフィーダのマニュアルスイッチは接点の立ち上がりを検出してるようで,
一度リレーをONさせると,オートフィーダは1回転だけします.
コンセントを抜いて再度AC100Vを流すと,また1回転だけします.
オートフィーダが回転している間のON/OFFは検出させないので,
チャタリングの問題もありません.
さっそく水槽でテストです.
アクアトロニカのパワーバーに接続して,iPhoneでコンセントをONにすると...
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こんな感じにオートフィーダが回転します.
回転させた後はパワーバーのコンセントをOFFにする必要があります.
調子に乗ってネットワークカメラで観察しながら,iPhoneで
オートフィーダを動作させてみました(^^
[広告 ] VPS
これで,ネットワークに繋がる限り,地球の裏側からでも餌やりが楽しめるようになりました(^^
夏休みの工作第2弾です.
今回はアクアトロニカの有効活用編として,エーハイムのオートフィーダーを
少し改造して,アクアトロニカからコントロール(というほど大袈裟さなものでは
無いですが)できるようにしてみました.
アクアトロニカのパワーバー(ごついACタップ)でAC100VをON/OFFして
,リレーを動かします.エーハイムのオートフィーダのマニュアルSWに
配線を割り込ませてリレーの接点に接続して,リレーのON/OFFでオートフィーダを
好きなときに動作させて餌やりを楽しもう,という算段です.
ネットワークカメラで水槽を常時観察できるようにしてますので,
遠隔餌やりができます(^^
オートフィーダは何種類も発売されてますが,うちではエーハイム製を
愛用してます.
下の写真は餌のカップを取り外した状態です.
このオートフィーダは1日に4回まで餌をあげることができて,1回には
1分を置いて2回転させることができます.
赤字で「EHEIM」と書かれたラバー状のスイッチは,マニュアルSWになっていて
ここを押すと設定した時間に関係なく,餌のカップを1回点させることができます.
今回は,この「EHEIM」スイッチに配線を割り込ませて,外部制御に対応させる
計画です.
電池交換用のねじを外すとこのようにバラバラにできます.
内部まで餌だらけでした.
基板を取り外して裏側をみた状態です.
図中赤線で囲ったパターンと青線で囲ったパターンにはSWが2個並列に
はんだ付けされています.この2つのパターンを短絡させると
マニュアル動作する設計のようです.
そこで,それぞれのパターンに線を1本ずつはんだ付けして,外部に引き出しました.
さらに秋葉でかったオムロンのリレーにつなげて,完成です.
このリレーをAC100Vのコンセントにさすと,オートフィーダが1回転します.
オートフィーダのマニュアルスイッチは接点の立ち上がりを検出してるようで,
一度リレーをONさせると,オートフィーダは1回転だけします.
コンセントを抜いて再度AC100Vを流すと,また1回転だけします.
オートフィーダが回転している間のON/OFFは検出させないので,
チャタリングの問題もありません.
さっそく水槽でテストです.
アクアトロニカのパワーバーに接続して,iPhoneでコンセントをONにすると...
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こんな感じにオートフィーダが回転します.
回転させた後はパワーバーのコンセントをOFFにする必要があります.
調子に乗ってネットワークカメラで観察しながら,iPhoneで
オートフィーダを動作させてみました(^^
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これで,ネットワークに繋がる限り,地球の裏側からでも餌やりが楽しめるようになりました(^^