瀬戸内しまなみ海道でサイクリングを楽しむ観光客を対象に、乗船料を最大50%割り引く社会実験が11日から始まった。尾道市内の港を発着点とする尾道、三原、愛媛県上島町の14区間を対象に、尾道地区旅客船協会が来年2月末まで実施する。
尾道市東御所町の駅前港湾駐車場では午前8時ごろから、レンタサイクルを借りに訪れた東京や京都などからの観光客に割引券の「しまなみサイクルーズPASS」を発行した。初日はレンタサイクル利用者60人のうち、55人がPASSの発行を受けた。
PASSは、JR尾道駅構内の観光案内所や三原港など計7カ所で発行。向島▽因島▽生口島▽佐木島▽弓削島▽岩城島―などを結ぶ14航路で利用できる。自転車を持ち込む場合の乗船代は70〜950円。PASSを利用すれば、10〜100円の値引きとなる。発行当日のみ使える。
フェリーや渡船を運航する29事業者でつくる同協会は社会実験の結果を基に来年度以降、通年実施や利用エリアの拡大を検討していくとしている。
【写真説明】PASSを利用し、渡船に自転車を持ち込んで尾道港から向島へ渡った観光客
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