ネットショップをオープン デコ電制作時代からのファンが顧客に
2006年12月、無料でネットショップを開業できるショッピングモールを利用して、スイーツデコ小物を販売する「Apricot Cafe」をオープン。「ネットショップは簡単に作ることができるので、始めるかどうか迷っているくらいなら、すぐに開店した方がいいと思いました」。
商品をインターネットネット上で販売することに抵抗はなかった。実は2004年頃から、仕事の合間に、スワロフスキーのラインストーンを使って携帯電話をデコレーションした「デコ電」を作り、ネットオークションで販売していたのだ。
店名は、高澤さんの名前「あんず」から名付けた。最初に掲載した10商品の売れ行きは好調だった。デコ電を販売していたネットオークションのページに貼っていたApricot CafeのURLリンクから、お客さんがやって来たのである。
「オークションのページを見て、『オークションのページから、こちらに来ました。おもしろい小物ですね』と言って、スイーツデコ小物を買ってくれる方が結構いました」。キラキラしたデコ電の愛好者は、かわいいスイーツデコのお客様でもあり、高澤さんと嗜好の一致した人が、商品を購入してくれたのだ。「デコ電のネットオークションで私のことを知ってくれた人たちがいなければ、お客さん探しに苦労していたかもしれませんね」
近所の店で値段をチェックし、価格設定を工夫
商品はすべて、自宅のリビングルームで手作りする。いろいろなデザートの写真を参考に試作品を作っては、小学生の長女のランドセルに付けてみる。
「作品の強度を試すには、動き回る子どものランドセルはもってこいの場所なのです。子どもには嫌がられますけどね(笑)」
家事の合間に仕事をしているため、1日に制作できる商品数には限りがある。1種類の商品は、4~5個くらいしか作らないため、機械で作る量産品とは違う、手作り感と希少性を大切にしている。
また、売れ行きを左右する価格設定にも工夫が必要だ。スイーツデコ小物は1万円近くするものから、1,000円以下のものまで幅広い。最近はスイーツをモチーフにした小物が増えたので、近所の店でそれらの値段をチェックし、価格設定を行った。