哨戒艦沈没:韓国政府、13日に最終報告書を発表
一部メディアの機雷原因説報道、国連周辺の「怪文書」が基
ハンナラ党・鄭玉任議員が主張
哨戒艦「天安」沈没事件について、今年5月に中間調査結果が発表されたのに続き、およそ300ページに達する最終調査結果報告書が、今月13日に公開される。
韓国政府の関係者は10日、「軍・民合同調査団が、これまでの調査結果を総合整理した最終調査結果報告書を13日に発表する。ここには、中間調査結果を発表した当時はまだ一部不十分だったシミュレーション(模擬実験)の結果と、これまで疑惑が提起されていた件に対する説明などが含まれている」と語った。また消息筋によると、天安が北朝鮮の魚雷攻撃によって沈没したという最も重要なファクト(事実)が変わることはなく、中間調査結果の補強という性格の調査結果報告書になるという。
国防部は、一部メディアが10日付で、「合同調査団が最終報告書で、魚雷の爆発力の規模をTNT250キロから、1.44倍の360キロに修正し、信頼性をめぐり論争になるものと予想される」と報じたのに対し、「中間調査の結果と変わらない」と発表した。合同調査団は、中間調査結果の発表当時、天安の左およそ3メートル、水深およそ6-9メートルの海中で、高性能爆薬250キロが爆発したと推定していた。その後、合同調査団が高性能爆薬より威力が劣るTNTでシミュレーションしてみた結果、水深6メートルなら250キロ、7メートルなら300キロ、7-9メートルなら360キロのTNTが爆発した場合、天安が真っ二つになるような威力がみられたという。魚雷の弾頭は、通常ならTNTだけが用いられることはなく、TNTとRDX、アルミニウム粉末などを混ぜた高性能爆薬で作られる。
一方、一部メディアが最近、ロシアの調査団が「機雷による外部爆発の可能性が大きい」という結論を下したと報じていることに対し、この報道は国連で出回った未確認の怪文書が基になっている、という主張が提起された。
ハンナラ党の鄭玉任(チョン・オクイム)議員は10日午前、党の会議で、「ロシアの文献だと一部メディアで報じられたものは、どこで作られたのかも分からない、国連の周辺で出回った3ページ程度の未確認文書。韓国政府がロシア大使館に問い合わせたところ、“われわれもなぜこんなものが出回っているのか分からない。われわれが作ったものではない”と答えたという」と語った。また鄭議員は、「大統領府(青瓦台)側から聞いた話では、その文書についてメディアで報じられる前、韓国政府でも既に把握していたが、対応していなかった」と説明した。
ユ・ヨンウォン記者