独島:変わらない日本の主張

防衛白書で6年連続「竹島は日本の領土」

 独島(日本名:竹島)は日本領という主張を盛り込んだ、日本の「2010年版防衛白書」が、10日の閣議で承認、公開された。同白書は、冒頭の「わが国周辺の安全保障をめぐる環境」という部分で、「わが国固有の領土である北方領土、竹島の領有権問題は依然として未解決のままとなっている」と明記した。また、「主要部隊の所在地」というタイトルの地図にも、独島が日本の領土として記載されている。

 こうした内容は、小泉政権時代の2005年に初めて登場して以来、同白書に毎年反映されてきた。1978年に初めて「竹島問題」という表現が盛り込まれて以来、同問題に関する表現は次第に強いものとなり、現在に至っている。

 昨年9月に発足した民主党政権は、独島問題に関しては、自民党政権とまったく変わらない姿勢を見せてきた。昨年12月に発表された高校用の学習指導要領の解説書や、今年3月に行われた小学校用教科書の検定でも、独島の領有権に関する内容が盛り込まれた。

 これに対し、韓国の外交通商部は、「深い遺憾の意を表し、即時撤回するよう求める。われわれの独島に対する領有権を否定しようとする、あらゆる不当な企てにも、断固たる対処を行っていく」というコメントを発表した。なお、この日発表されたコメントの形式は、報道官のコメントよりもワンランク低いレベルのものとされている。韓国政府は独島を紛争地域にしようとする日本の意図に左右されないよう、毅然とした態度で対処する方針を打ち出しており、今回の防衛白書が韓日関係に与える影響は限定的になるものとみられる。

 一方、今回の防衛白書は、中国の南シナ海や太平洋への進出の動きについて、「日本を含む地域や国際社会における、憂慮すべき事項」と明記している。昨年は「中国の軍事力がいかなる影響を与えるかが懸念される」という婉曲(えんきょく)した表現にとどまっていたが、今回はそれより強い表現となった。

東京=辛貞録(シン・ジョンロク)特派員

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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