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【プロ野球】

虎 継投失敗で陥落

2010年9月11日 紙面から

7回の守備を終えベンチに戻る久保田。同点時から登板したものの勝ち越しを許し目をつぶって悔しがる=甲子園球場で

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◆ヤクルト7−4阪神

 痛い、痛い逆転負けで、阪神が2週間ぶりに首位から陥落した。4位・ヤクルトに4−7の敗戦。0・5ゲーム差だった中日にその座を奪われた。

 真弓監督が描いていた逃げ切りのシナリオが、あっさりと第1章で崩れた。2−1と1点リードで迎えた7回、先発・久保から福原にスイッチ。しかし、その福原がいきなり先頭の畠山に同点ソロを浴びると、さらに相川、宮本に連打を許し、無死一、三塁のピンチを招き、1死も取れずに降板。

 「福原は最近良かったし、球も走っていたのに。あのボールだな、あれでリズムを崩した」。指揮官が悔やんだのは、畠山への2−2からのスライダー。真ん中に入った1球を左翼席へ運ばれ、動揺してしまった。「久保にも申し訳ないし、チームにも迷惑をかけてしまった」と唇をかんだ福原。

 ただ、打たれた福原を責める前に、先発・久保の交代には疑問も残る。久保は3回に飯原にソロ本塁打を浴びたものの、6回まで4安打1失点。球数も81球。まだ十分スタミナは残っていたはずだ。

 久保は「アクシデントではないです」と故障を否定。久保投手コーチは「失敗。大失敗。継投失敗は私の責任です。球数? それは私たちの考えること」と自らの責任を口にしたが、スルリと逃げていった白星は、どうすることもできない。

 結局、8回に渡辺、9回の桟原と送り出したリリーフ陣がことごとく打たれ、終盤3イニングだけで6点を失った。守護神・藤川球につなぐセットアッパーづくりが今季の課題と言われ続けてきた阪神。優勝争いが佳境に向かう中、依然不在のまま。接戦での不安はぬぐえない。 (大久保晋)

 

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