脱税:風俗業界の「帝王」が保釈 /ソウル

警察「癒着している勢力について新たに捜査着手」

 ソウル・江南地区の風俗業者の間で「ボス」とされ、巨額の脱税容疑で逮捕・起訴されたL被告(38)と、同被告が経営する風俗店で名目上の店主となっていたP被告(38)が、1億ウォン(約720万円)以上の保釈金を支払い、保釈されたことが分かった。両被告は今年6月24日に逮捕されて以来、2カ月余りにわたって収監されてきた。

 ソウル中央地裁刑事26部(ペ・グァングク裁判長)は9日、L被告の保釈を認める決定を今月7日に下した、と発表した。一方、P被告は先月31日に保釈されている。L被告が収めた保釈金は1億5000万ウォン(約1080万円)、P被告の保釈金は1億ウォンとのことだ。

 同地裁の関係者は、「保釈を認めるだけの理由があり、決定を下した。両被告の居住地はそれぞれ、ソウル市中浪区と江南区の自宅に限定した」と説明した。両被告は三日以上旅行したり、海外へ行ったりする場合には、裁判所に届け出て許可を得なければならない。

 一方、ソウル地方警察庁の関係者は、「L被告をやっとの思いで逮捕したのに、保釈されてしまった。L被告と癒着(ゆちゃく)している勢力について新たに捜査を行い、再度逮捕状を請求することを検討している」と語った。ソウル市中区北倉洞や江南地区一帯で13カ所の風俗店を経営してきたL被告らは、約42億6000万ウォン(約3億700万円)を脱税し、また未成年者を雇用して売春をあっせんしていたとして逮捕・起訴され、現在1審の審理が行われている。

チェ・ソンジン記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

このページのトップに戻る