社会

抗議行動で作業中止
(山口県)
上関原発建設を進める中国電力は、およそ10か月ぶりに海の埋め立て工事を再開しようと建設予定地沖に作業台船を向かわせた。しかし、計画に反対する祝島の漁船による抗議行動により作業を中止した。中国電力は9日午後8時に周防大島町の港から3隻の作業台船を上関原発建設予定地沖に向かわせた。しかし、途中の海域で埋め立て工事に反対する祝島の漁船2隻が台船に近づき、抗議を行ったため、10日午前2時半に作業の中止を決め、台船を引き返した。中国電力は去年10月に海の埋め立て工事に着手し、11月に本格的な埋め立て工事に取り取り掛かったが、工事を巡り抗議していたカヤックの男性がケガをしたことなどから安全に作業ができないとして工事を中断していた。県がおととし出した海の埋め立て免許では「工事期間は工事の着手から3年間」とされている。中国電力は去年10月7日に工事に着手しており、あと1か月で1年が過ぎる。中国電力の計画では上関原発1号機の着工は2012年6月となっていて、これ以上の中断はできない状態となっていた。一方、中国電力が今回、真夜中に作業台船を動かしたことで計画に反対する住民らは警戒感を強めている。中国電力は、これからの工事については検討中としている。
           
[ 9/10 15:23 山口放送]