大相撲の野球賭博をめぐって、元大関の琴光喜から1億円を脅し取ろうとしたとして逮捕された元力士と暴力団員の男ら3人が、恐喝未遂の罪で起訴されました。警視庁は、野球賭博をめぐる一連の恐喝事件の捜査を終え、力士らによる野球賭博について、引き続き捜査を続ける方針です。
起訴されたのは、元力士の古市満朝被告(38)と、いずれも山口組系の暴力団員の安田善彦被告(46)と萬谷里弘被告(37)のあわせて3人です。起訴状によりますと、3人は、ことし3月、大阪市内で元大関の琴光喜に対して、「野球賭博にかかわっていることをマスコミに知らせる」などと言って、1億円を脅し取ろうとしたとして、恐喝未遂の罪に問われています。警視庁によりますと、3人は、役割を分担しながら一晩の間に2度にわたって琴光喜側を呼び出し、「街宣車を走らせる」などと言って執ように脅していたということです。警視庁の調べに対して、安田被告は容疑を認め、ほかの2人も大筋で認めているということです。大相撲の野球賭博をめぐっては、琴光喜が350万円を脅し取られた事件と、賭博の仲介役だった元幕下力士が600万円を脅し取られた事件で、古市被告らが起訴されています。警視庁は、一連の恐喝事件の捜査をこれで終え、力士らによる野球賭博について、悪質なケースや、胴元と呼ばれる賭博の主催者の実態解明に向けて、引き続き捜査を続ける方針です。