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「金融腐蝕列島」モデル、作家の顔も 振興銀社長がおわび

 日本振興銀行の小畠晴喜社長=作家名・江上剛=は10日、東京都内で記者会見し、経営破綻したことについて「多大なご迷惑をおかけし、深くおわび申し上げます」と陳謝した。

 小畠社長は「予想された資本不足を解消する施策を検討してきたが、大幅な貸倒引当金や二重譲渡債権の引当金の計上が避けられず、債務超過が明らかになった」と破綻申請に至った経緯を説明した。

 今のところ取り付け騒ぎなどの大きな混乱はないといい、13日の営業再開後も「預金保険機構と協力し、大きな混乱がないようにしていきたい」と強調した。

 今後については「預金保険法に基づく預金者保護を図りながら、再建を図りたい」と述べた。「アジアの投資ファンドなども(経営支援に)非常に興味を持ってくれている」として、早期に金融整理管財人の預金保険機構との間で出資交渉に入るなどして再建のメドがつくことに期待感を示した。

 中小企業支援の理念で発足しながら次第に変質したことについては、「中小零細企業を支える銀行が少なくなっている事実があり、それに向けて進むべきだった。そういうかじ取りができなかったことは情けなく思っている」と言及。「預金保険機構の力も借りながら、新たな経営体制で早く中小零細企業支援の銀行として立ち直ってほしい」と述べた。

 小畠社長は、木村剛前会長(48)の考えに共鳴し、2004年から振興銀の社外取締役として経営に参画。警視庁が今年7月14日、木村前会長とともに当時の西野達也社長(55)らを逮捕したことを受け、同日、社長に就任していた。

 小畠社長は旧第一勧業銀行(現みずほフィナンシャルグループ)の元行員。1997年に起きた同行の利益供与事件では広報部次長として体制刷新に立ち上がり、作家高杉良氏の小説「金融腐蝕列島・呪縛」のモデルともなった。

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