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【経済】

銀座攻勢 池袋、日本橋が対抗

2010年9月9日 朝刊

 三越銀座店の改装オープンによる盛り上がりを追い風に、銀座の百貨店各社は新戦略の打ち出しに躍起だ。日本橋や池袋の百貨店も「エリア間競争」を視野に対抗策を打ち出す。百貨店業界が低迷する中、生き残りをかけて差別化に取り組む百貨店の姿が浮き彫りになった形だ。 (須藤恵里)

 三越銀座店のオープンを控えた六日、近接する松屋銀座本店一階で、華やかな披露パーティーが開かれた。七日にオープンしたショコラブティック「ラ・メゾン・デュ・ショコラ」。バカラやセリーヌなどブランドブティックと並び、パリで人気のチョコレート店が百貨店初上陸した。

 松屋は現在、銀座地域の売り上げ「一番店」を誇る。しかし、増床後の三越銀座店は松屋の売り上げ実績を追い抜く計画。ライバルの大幅増床に、松屋は「ブランドの世界観を大切にした店づくり」で対抗する。同時に、若者向けの売り場を「銀座インズ」内のHMVの跡地に展開し、丸の内OLなど若い女性の取り込みを図る。

 四月に低価格衣料専門店「フォーエバー21」の出店という新機軸を打ち出した松坂屋銀座店も、若者向けブランド十店舗を集めた売り場を十月にオープンする。フォーエバーの人気で来店客数は前年比五割増と好調だが、ほかの売り場の売り上げにつながっておらず、相乗効果を狙う。

 銀座の盛り上がりに対し、危機感を持つのは池袋や日本橋など他地域の百貨店だ。

 西武池袋本店は、地下鉄と直結しているスイーツ売り場を大幅に改装。健康志向の高まりに応え、スポーツ用品も強化した。「池袋と銀座は求められているものが異なる。より生活に密着した魅力を出し、顧客のニーズに応える」作戦だ。

 高島屋東京店も、銀座地域と顧客層が重なる湾岸エリアのファミリー層の取り込みを図り、子供服の四ブランドを新たに導入する。

 百貨店市場は低迷が続く。都心の一等地である銀座も、消費者のニーズに押される形で低価格衣料専門店が台頭。

 年内に閉店する西武有楽町店の跡地にはルミネの出店が有力で、さらに競争は激化するもようだ。

 消費者のニーズに対応しきれず、顧客離れに陥った百貨店。その反省の上にたち、生き残る道をそれぞれに模索している。「現時点では何が正解か分からない。だが、銀座の盛り上がりを、百貨店が挑戦していくタイミングにしなければ」と百貨店関係者は話した。

 

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