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ベルサイユ宮で村上隆氏が作品展 「侮辱」と反対運動も

2010年9月10日11時5分

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写真:9日、パリ郊外のベルサイユ宮殿で古典的な様式の彫像と並べて展示された村上隆氏の作品=ロイター9日、パリ郊外のベルサイユ宮殿で古典的な様式の彫像と並べて展示された村上隆氏の作品=ロイター

写真:「鏡の間」に展示された村上隆氏の作品=ベルサイユ宮殿、稲田写す「鏡の間」に展示された村上隆氏の作品=ベルサイユ宮殿、稲田写す

 【パリ=稲田信司】パリ近郊のベルサイユ宮殿で14日から12月12日まで、現代美術家の村上隆氏の作品展が開かれる。これに対し、仏極右勢力からの支持も受けた芸術愛好家団体が、「歴史遺産を侮辱するものだ」として、開幕日に宮殿前で中止を求めるデモを呼びかけた。

 作品展は9日、記者団や観光客らに事前公開された。展示される作品は新作を含む約20点。同宮殿の「戦争の間」にアニメの美少女キャラクターのような作品が配置され、「鏡の間」には、色とりどりの「笑う花」を配した球体の作品が展示された。庭園には、全長6メートル近い黄金の「オーバル・ブッダ」が輝く。

 デモを呼びかけた団体はネットを通じ、中止を求める署名約4500人分を集めたという。主催者側は「宮殿を現代の芸術活動に開放する義務がある」と反論している。

 9日に実際に作品を鑑賞した人たちからは、展示を擁護する声が多かった。地元の市職員、アルベ・クレメールさん(48)は「とても楽しくて、色がきれい。作品は宮殿の装飾にとけ込んでいる」。

 村上氏は9日の記者会見で批判については「リスペクト(尊重)」するとしつつも、「(宮殿の)バロック様式と戦後日本のアニメ様式が衝突し、美の相対化ができればいい」と意欲を示した。

 ベルサイユ宮殿では2008年から現代美術家の作品展を開催。初回のジェフ・クーンズ氏の作品展の際にも同様の反対運動が起きた。

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