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石井慧 アメリカ代表で16年五輪!?

 仰天プランをブチ上げた石井慧=東京・六本木
 仰天プランをブチ上げた石井慧=東京・六本木

 日本人でも金、アメリカ人でも金!?北京五輪柔道男子100キロ超級金メダリストで総合格闘家の石井慧(23)=アイダッシュ=が9日、都内で、柔道の米国代表として2016年リオデジャネイロ五輪に出場する仰天プランをブチ上げた。米国市民権の取得を目指す石井は、都内の自宅マンションを引き払い、米ロサンゼルスにアパートを賃借。移住への準備を着々と進めている。

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 北京での金メダルから2年。石井が周囲の度肝を抜く、仰天プランを口にした。「そう(永住)ですね。もう、これはアメリカ人になるんじゃないかと。リオの五輪からアメリカ代表として柔道に出ちゃうんじゃないかって」。米国人として、オリンピックを目指す計画を笑顔で激白した。

 「実は向こう(米国)の知り合いに聞いたら、市民権を取ったらプロでも柔道の試合に出られると分かって」というのが、その理由だ。

 7月2日からロサンゼルスに練習拠点を移した石井は、今月3日まで滞在。前UFCライトヘビー級王者LYOTOや、現UFCミドル級王者アンデウソン・シウバ、ノゲイラ兄弟らが拠点としているブラックハウスをはじめ、さまざまなジムで練習を積んできた。

 日本に比べて自動車の運転にストレスを感じなかったり、同じ体格の練習相手に不自由しない練習環境に、移住を決意。「裸一貫で。(書籍の)ブックオフもありますしね。グリーンカードが欲しいです」と、まずは永住権を得るという。

 市民権を取得するには、相当な時間がかかるものの「(柔道で米国に)貢献できると思います。オリンピックに出るってほざいちゃうと、早く取れるんじゃないかなって」と楽観視している。

 北京五輪後は総合の練習一本やりだった。「(柔道の練習は)していないけど、種目は違うけど、ずっと動いてはいたんで…。研ぎ澄まされた感覚はあります」とブランクも何のその。リオ五輪は、脂の乗った29歳で迎えるだけに「アメリカが日本の一番のライバルになるんじゃないかな?メダル、金いっちゃうんじゃないですか?」と豪語した。

 総合ではLYOTOの助言でLヘビー級(93キロ級)に転向することを明かしたが、柔道は100キロ超級のままでいく。「(テディ)リネール氏に頑張ってもらって最終決着をつけたい」。07、09年世界選手権100キロ超級を制した同世代の名を挙げるあたり、石井の本気度は高そうだ。

(2010年9月9日)
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