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【大リーグ】松坂でPOの灯が消えた 今季ワースト8失点炎上2010年9月9日 紙面から 【ボストン=マイケル・シルバーマン】松坂でプレーオフ進出の夢が消えた−。レッドソックスの松坂大輔投手(29)が7日(日本時間8日)、ア・リーグ、ワイルドカード争い首位のレイズ戦に先発。4イニング2/3を投げ今季ワーストの8失点でKOされ5敗目を喫した。松坂の背信投球で、レイズとは7・5ゲーム差。この敗戦でRソックスは事実上の終戦となり、フランコナ監督は来季を見据えた選手起用を示唆した。 屈辱の仕打ちにも、こうべを垂れるしかなかった。5回、フランコナ監督が投手交代のためマウンドに向かうと、満場の本拠地ファンは「そうだ、代えろ!」と言わんばかりのヤジ。こわばった顔の松坂が足を引きずるようにベンチへ戻ると、容赦ない大ブーイングが浴びせられた。 「プレーオフに進むために重要な試合なのは分かっていた。あのような展開にしてしまって、チームやファンに申し訳ない」。背番号18はただ、謝罪することしかできなかった。 血祭りに上げられた。始まりは3回。ゾブリストに2ランを許し、同点に追いつかれた。4回はまさに悪夢だ。連続四球で始まり、送りバントを捕手の指示で三塁送球も、野選で無死満塁。押し出し四球で逆転されると、さらに適時打2本を浴びた。5回はとどめの2ランをバートレットにたたき込まれ、今季最短タイの4イニング2/3でメジャーワーストタイの8点を献上した。 松坂は「ボールに勢いもないし、切れもないし、コントロールもない。ビクター(マルティネス捕手)も、どうしようもなかったと思う」と意気消沈。そのマルティネス捕手は「(4回の)3四球がすべてだった」と振り返り、フランコナ監督は「制球できなくて、投げ急いだな」と淡々と語った。 オフのハードトレで満を持して臨んだ今季は、右肩の違和感で開幕から約1カ月出遅れた。直球の球威こそ戻ったが好不調の波が激しく、ここ1カ月は鳴りを潜めていた“四球病”がプレーオフ進出に夢をつなぐ大事な一戦で再び発症。松坂の背信投球で、Rソックスが事実上の終戦を迎えた。 (ボストンヘラルド紙記者)
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