2010年9月9日8時57分
シャープは、光から電気への変換効率が自社測定で42.1%と世界最高の太陽電池を東大と共同で開発したことを明らかにした。人工衛星などに使われる化合物系の太陽電池に集光レンズを組みあわせ、これまで最高だった米企業の41.6%を超えた。
ガリウムやヒ素などの元素を混ぜた化合物の層に光を吸収させて発電する仕組みで、シャープは昨年10月、当時として世界最高の35.8%を達成。今回、この電池を改良し、レンズをつけた。
住宅用で主流の結晶系の太陽電池は変換効率が20%以下であるのに対し、高コストだが変換効率が30%以上と高い化合物系は主に宇宙開発やソーラーカーレースなどに使われている。シャープはさらに効率を高め、大規模発電所での利用も想定するが、実用化には量産などによる低コスト化が不可欠という。