昨日の僚紙、夕刊フジに「代表選 謀略戦激化」「本紙に届いた〝1通の封書〟」という記事があり、そこには次のように記されていました。
《先週末、夕刊フジに1通の封書が届いた。某県の東京事務所の封筒に、本紙の住所入りのロゴを張り付けた出所不明の封書だ。中には、小沢代表、幹事長時代の不可解な「対策費」について報じた週刊誌のコピーととともに、党の経理帳簿から抜粋したとみられる資料8枚が入っていた。
民主党関係者は「小沢氏にダメージを与えるための怪文書だろう。同様のコピーが新聞社や週刊誌にも届いている。議員2人が『犯人だ』と名指しされている。ともに菅首相を支持している。党のイメージを傷つける卑劣極まる行為だ」と語る》
夕刊フジはこれだけしか書いていませんが、産経紙面やこのブログで小沢氏にかかわる組織対策費の問題を何度も取り上げてきた私としては、この「怪文書」の中身が気になります。そこで、夕刊フジの同僚記者にコピーをファクスしてもらいました。それは、以下のようなものでした(関連部分を接写)。
平成19、20、21年の組織活動費の内訳が記されている資料の数字は、左からそれぞれ「政党交付金」「一般会計」「収支報告書」分です。どうやら、週刊現代の先週号(9/11号)の記事「菅の参謀・仙谷が掴んだ小沢の『急所』 小沢一派になんと36億円のカネが! それは党内官房機密費とでもいうべき巨額の『裏金』だった」に出てくる資料と同じもののようです。
これは、現時点ではあくまで「怪文書」にすぎません。また、組織対策費がだれに支出されようと、それは違法ではありません。ただ、以前のエントリでも書いたように、小沢氏がカネを握っていた新進党や自由党では、政治資金収支報告書上、党から巨額の支出を受けたことになっている当人たちが、「全然知らない」「私はもらっていない」と口をそろえて答えるという奇妙な現象が起きているだけに、気になるところです。
また、同僚がこの資料を民主党の元幹部に見せたところ「そのままじゃん!」という反応だったそうです。週刊現代の記事に関しては、知人の同誌関係者に聞いたところ、情報の出所として仙谷氏以外の某議員をほのめかしていました。
まあ、いろいろと「藪の中」であるわけですが、いずれにしろ、こうした醜聞暴露合戦を含めた熾烈な代表選が展開されているわけです。民主党議員の一人は「あれは犯罪だ。許されると思うか。(国民の税金である)立法事務委託費が流用されている。あれで(小沢グループが)30人から100人超になった」とも指摘していました。あるいは、この言葉も、ネガティブキャンペーンの一種なのかもしれませんが。
菅執行部は、この組織対策費の調査をしてきたのですから、「調査はまだ継続中です。調査結果については、問題がなければ特に発表することは考えていません」(週刊現代に取材に対する小宮山洋子財務委員長のコメント)などと言わずに、速やかに事実関係を発表し、本当のところを明らかにしてほしいと考えます。事実をそのまま表に出すことは、別にネガキャンにはならないはずだと思うのです。
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