元近畿大ボクシング部員が路上で同年代の男子大学生らを狙ったとされる強盗事件で、強盗致傷などの罪に問われた元男子学生2人(いずれも事件当時19歳)の裁判員裁判の論告求刑が30日、大阪地裁であった。検察側は、暴行を加えたとされる元部員に懲役10年、脅迫して金を奪う役割をしたとされる元部員に同11年を求刑した。
中里智美裁判長は、同じ被告で起訴された事件数が多い場合、裁判員の負担を減らすために審理を分け、量刑を一括して出す裁判員制度の「区分審理」を適用。起訴された17事件のうち裁判員裁判の対象外となる強盗、恐喝など12事件を分けて裁判官だけで審理し、6月18日、有罪とする「部分判決」を言い渡した。この日は残り5事件を含めた求刑があり、9月2日に全体の量刑が言い渡される。
検察側は論告で、2人はパチスロ代ほしさの犯行で奪った金を折半していたとし「役割分担した手慣れた犯行で、ボクシングで鍛えた腕力を使って悪質だ」と主張した。