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母娘に凶刃 何が・・・

2010年09月01日

写真

森貞さんが刺された現場を検分する捜査員ら=31日午前6時43分、松山市本町6丁目

◇住宅検証し包丁を押収
 男性、一時期同居も

  未明の街で母娘が、凶暴な刃に襲われた。31日、松山市の路上と住宅で刺され、飲食店店員森貞真由さん(24) =同市朝美2丁目=が重体となり、母のパート店員山本さち子さん(62) =同市朝美2丁目=が死亡した事件。腹部に傷を負い母娘の自宅で倒れていた男性(32) は、犯行をほのめかしているという。男性と母娘との間に何があったのか、2カ所の現場では、終日、物々しい雰囲気に包まれた。

  松山東署は同日午後、現場となった住宅を現場検証し、1階の居間から犯行に使用された出刃包丁(刃体約15センチ) を押収した。同署によると、森貞さんの自宅で倒れていた男性は以前、森貞さんと交際しており、一時期同居もしていた。命に別条はないという。男性は「真由とお母さんを刺した」 と供述しており、県警は同日、殺人未遂容疑で逮捕状を取った。男性の容体が回復次第、逮捕する方針。

  男性の姉の話では、男性は30日夜、松山市内の実家を訪れていたという。男性は普段はほとんど実家に戻ることはないという。実家に帰省中だった姉は午後10時半ごろ、弟が来ていることに気づいて、少し会話をしたが普段と特に変わった様子はなかった。翌朝、気づいた時には弟は家を出ていたという。姉は、午前の警察からの連絡で事件を知ったと言い、「相手の身内の方には大変申し訳ないと思っている」 と話した。

  森貞さんが刺された現場は市中心部のJR松山駅から北東約1・5キロの市街地。現場近くのコンビニエンスストアの男性店長(38) は「いざこざなどはよくあるが、こんなことは初めて。なぜこんな犯行をしたのか、早くその理由が知りたい」 と不安そうに話した。

  森貞さんの自宅は森貞さんが刺された現場から西に約1・5キロにある住宅街にある一軒家。森貞さんと長女(3) 、山本さんの3人暮らしだった。

  7月まで地区の組長をしていた坂森みちこさん(63) は、「一番新しく引っ越してきた人で、近所づきあいはほとんど無かったと思う。4月に町費を集めたときに真由さんに会ったけど、とても感じのいい人だった。こんな事件が起きてしまって、子どもがかわいそう」 と言葉を詰まらせた。

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