買い物帰りの女性をナイフで刺殺し約900円相当の品物を奪ったとして強盗殺人罪などに問われた住所不定、無職、石黒志信被告(40)の裁判員裁判が31日、札幌地裁(園原敏彦裁判長)で始まり、石黒被告は「間違いありません」と起訴内容を認めた。
検察側は冒頭陳述で、現金欲しさから女性を襲い、右胸や首などをナイフ(刃渡り約14・6センチ)で15回刺したうえ、遺体に雪をかぶせて発見を遅らせようとしたと指摘。「パチンコで使い果たし、お金に困って事件を起こした」と述べた。弁護側は「遺族に謝罪文を送るなど反省している。今の被告を見て判断してほしい」と訴えた。
起訴状によると、石黒被告は今年1月、札幌市北区百合が原の歩道で、女性(当時72歳)からレジ袋を奪おうとしたが抵抗されたためナイフで刺すなどして殺害し、酒など計約900円相当を奪ったとされる。判決は9月3日。【片平知宏】
毎日新聞 2010年8月31日 22時50分