36助産所でビタミン剤与えず
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36助産所でビタミン剤与えず

9月8日 6時9分 twitterでつぶやく

生まれて間もない赤ちゃんに脳内出血などを予防するビタミン剤を与えず、代わりに「ホメオパシー」と呼ばれる考え方に基づく砂糖玉を与えたことがあるという助産所が、全国で36か所に上ることが、日本助産師会の調査でわかりました。

「ホメオパシー」は、植物や昆虫の組織などを成分がなくなるまで水で薄め、それを砂糖玉に含ませて飲むことによって体にある治癒力を引き出すことができると主張する考え方です。日本助産師会は、赤ちゃんに薬の代わりにこの砂糖玉を飲ませている助産師がいるという指摘があったことから、先月、会員が開く助産所を対象に調査を行いました。その結果、全国の414の助産所のうち、8.7%にあたる36か所で、過去2年以内に、ビタミン剤の代わりに砂糖玉を与えたことがあると回答したということです。助産師会では、砂糖玉の投与は母親が希望したことが主な理由で、助産師が勧めたケースはなかったとしています。生まれて間もない赤ちゃんは、血液を凝固させるのに必要なビタミンが十分でないことから、国は、脳内出血などを防ぐためビタミン剤を投与するよう指導しています。日本助産師会では「複数の助産所が科学的根拠に基づいた医療を行っていなかったことは問題だと認識している。砂糖玉をビタミン剤の代わりに使わないよう指導を徹底したい」と話しています。