中日スポーツ、東京中日スポーツのニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 中日スポーツ > サッカー > 紙面から一覧 > 記事

ここから本文

【サッカー】

森本2発 新生日本オレがエースだ

2010年9月8日 紙面から

日本−グアテマラ 前半、ヘディングで先制ゴールを決める森本(中)。右は本田=長居陸上競技場で(隈崎稔樹撮影)

写真

 日本代表は7日、大阪・長居陸上競技場で行われた国際親善試合のキリン・チャレンジカップでグアテマラと対戦し、2−1で競り勝った。パラグアイ戦から先発6人を入れ替えた日本は、FW森本貴幸の2ゴールで先行し、相手の反撃を1点に抑えた。日本は来月8日にアルゼンチン、12日に韓国と親善試合で対戦。新指揮官に就任したザッケローニ監督が指揮を執る。

 FW森本には最前線を自由に動く余裕があった。DFラインからの圧力は弱く、ラインも乱れがち。そんなグアテマラとの力関係からすれば、セリエAで6季目のストライカーにとっては当然のことだったのだろう。

 前半12分、幸先よく結果を出した。左サイドの長友が上げた好クロス。2人の相手DFの真ん中に位置取った森本が頭を合わせた。「佑都君からのクロスが良かったんで合わせるだけだった。パラグアイ戦もああいうボールが来ていた。その教訓が生きた」。

 昨年10月14日のトーゴ戦(宮城ス)以来、11カ月ぶりのゴールでグングン加速。その8分後、香川のシュートのこぼれを左足のつま先で押し込み2点目。前半だけで6本のシュートを放った強引な姿勢にMF橋本から「2点取ってから暴走していた」と苦言を呈された。それでも代表と所属クラブで出番の乏しい22歳FWが復活に向け歩み出した。

 岡田前監督から「非凡な得点能力」を買われ、南アW杯メンバー入り。だが出場機会がないまま終わった。カターニアでもジャンパオロ新監督体制になった今季も、決して状況が変わったわけではない。アルゼンチン人FWジャマがケガから復活し、地元では「点を取れない森本の出番はますます遠のく」というのが大方の見方だ。

 くしくもスタンドから熱視線を送るザッケローニ監督は過酷なセリエAでもまれ続ける森本に強い関心を示し、知人であるジャンパオロ監督とも密なコンタクトを取って、森本のさらなる成長を期待しているという。森本も「(ザッケローニ監督に)今日は点を取ってアピールしたかったんで」と本気だ。単なる親善試合の2発。だが、日本のエースとして4年後を迎えるための意義ある2発だ。 (上條憲也)

 

この記事を印刷する


中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ